2023/10/22

日台在宅医療シンポジウム

 21日と22日、台南と高雄で開催された、奇美病院主催の在宅医療をめぐる日台シンポジウムで通訳をつとめました。
 首都圏最大規模、さらに与論島や石垣島、海外でも在宅医療をおこなっている「悠翔会」理事長の佐々木淳先生のお話で私がもっとも印象に残ったのは、過去から未来にかけての日本の人口の推移や、高齢者の体力調査のデータをわかりやすく図示しながら、「日本の高齢者の体力は年々若返っており、多くの人が就労を希望している。働くことが運動になり、文化活動になり、社会参加にもなって人生を豊かにし、身体・認知機能の低下をふせぐ。就労を希望する人に多くの機会を提供するべき」と話されたことでした。
 また福井県と軽井沢で四つのクリニックを運営する医療法人オレンジグループの紅谷浩之理事長は、「医療的ケア児」と呼ばれる子どもたちの支援に力を入れており、また「地域との関係づくり」を重視したさまざまな活動を行っています。患者さんや不登校の子どもたちに居場所を提供し、彼らが食事を作ったり編み物をスタッフに教えたり、別の患者のケアをしたりしているそうです。体力をつけてから社会に参加するものと皆考えているけれど、社会に参加することを通じて心身の健康を獲得する可能性もあると言われ、海遊びから飛行機を乗り継いでの離島への旅、ディズニーランドへの旅など、さまざまな実例をご紹介くださいました。
 講演後は数多くの質問が飛び交いました。台湾の在宅医療を一歩推し進めるものになったことでしょう。今回の活動をコーディネートされ、ご招待くださった蔡岡廷先生、どうもありがとうございました。

悠翔会
http://www.yushoukai.jp/


オレンジホームケアクリニック
https://www.orangeclinic.jp/


  奇美醫院主辦,21、22日在台南和高雄舉行的台日居家醫療研討會上,我擔任了口譯。
  在東京首都圈最大規模的居家醫療團體「悠翔會」理事長佐々木淳醫師的發言給我留下了深刻印象。他用清晰的圖表,展示從過去到未來日本人口的趨勢,以及老年人的體力調查數據,然後說:「日本的老年人體力逐年年輕化,許多人想要就業。工作可以成為運動、文化活動及社會參與的方式,它可以豐富人生,幫助保持身體和認知功能。我們應該提供更多的機會給那些想要工作的人。」
  此外,經營位於福井縣和長野縣輕井澤的四家診所的醫療法人「Orange集團」理事長紅谷浩之醫師專注於照護「醫療護理兒童」,並重視著與社區的緊密聯繫。他為患者和不上學校的孩子們提供可以放鬆的空間,在那裡他們可以一起煮飯、教學針織給診所職員,或者照顧其他更嚴重的患者。人們通常認為應該先增強體力,然後才能參與社會,但也有可能,是先參與社會,透過這個活動獲得心理和身體的健康。這是他的觀點。他還分享了許多實例,如讓身上帶著呼吸機的小孩們海灘度假、坐飛機前往離島、前往迪士尼樂園等。
  演講結束後,觀眾們提出許多問題給講師們,現場相當熱鬧。我相信這次座談會一定會有助於台灣居家醫療的發展。最後我要非常感謝,規劃這次活動並邀請我的蔡岡廷醫師。