2022/12/17

パイワン族の人間国宝ミーヤン師

 屏東県来義郷へ、パイワン族の織物の人間国宝・ミーヤン氏を訪ねました。何十種類もある先祖伝来の紋様にはどれも特別な意味があり、たとえばこの写真のものは歯をかたどっています。昔は歯がきれいであることが健康のシンボルで、娘の婿を選ぶときには歯並びを重視したとか。そしてこの紋様の布で織られた服は、着用する人が健康であるようにという願いを表しています。

  來到屏東縣來義鄉,拜訪排灣族織布之人間國寶-米羕(許春美)老師。幾十種傳統紋樣都有特別的含意,像這種叫做Paru Aljis(牙齒紋)。以前漂亮的牙齒是健康的象徵,挑女婿就要看牙齒。用牙齒紋布做的衣服,就代表祝福健康。

2022/11/26

聖功女中で味噌づくり講座

聖功女中という台南のカトリック系女子高校の保護者の方々、およそ70名が集まる場で、味噌づくり体験講座を開きました。材料は家族に送ってもらった日本製米こうじ、台湾産の大豆、地中海の塩の三つのみ。一人500gずつ持ち帰っていただくべく、前日に大量の大豆を水にひたし、当日の朝自宅で3時間茹で、車で運んでいきました。台湾では味噌汁や鍋など、味噌を使った料理はよくありますが、こうじがあまり売っていないのもあり、自分で作ったことがある人はごくわずか。みなさんとても積極的に、楽しんで参加してくださいました。 在聖功女中舉辦手作味噌體驗營。這次要讓70位媽媽們製作500g的味噌,我前天在家裡把大量的台灣黃豆用冰桶泡水,當天早上用大鍋子煮3小時,常常用木棒攪拌,再帶過去。大家先把黃豆磨碎,用義大利海鹽、日本米麴和剛剛煮豆的水依照比例混合,裝入杯子,密封。一個月後拿出來攪拌,差不多三個月後就可以吃了。大家都參與得非常積極,又很愉快,我成就感也很大。

2022/11/23



 小琉球の見どころの一つは、海蝕作用による独特のフォルムをもつ花瓶岩。根元がますます細くなっているのではないかと少し心配でした。9年前に訪れた時の写真と比べてみると、多少は変わっているように見られます。

  時隔9年來到小琉球,我想知道「花瓶岩」的根部是否因海蝕作用變得越來越細,跟之前的照片比一比,好像有一點。

2022/11/21

ウミガメの生息地・小琉球



台湾本島西南の町・東港から船で25分の距離にある離島、小琉球は、小島ながら多くの海洋生物が見られます。なかでも見ごたえがあるのがアオウミガメで、この日は漁港に住んでいる巨大なアオウミガメを、目と鼻の先で観察することができました。   土生土長的小琉球人・蔡正男先生,經營「正好友生態環保旅店」的同時,長年記錄小琉球的海陸生態、以及從事環境教育。我問他在哪裡可以看海龜,他說到處都可以看。然後帶我去幾個地方,不到30分鐘就找到7、8隻綠蠵龜。我可能是第一次看到野生的海龜,而且在很近的距離仔細觀察,很感動!想看海龜的人,找他就對了。

2022/11/20

パイワン族の結婚式で耳にした「瀬戸の花嫁」

おとといの夜、禮納里(リナリ)集落の瑪家村に泊まったおり、村長さんから、この週末に頭目の長女と村の男が結婚するので盛大な儀式が開かれると教えてもらい、見に行ったところ、たいへん華やかなダンスとブランコの儀式を見ることができました。しかも「瀬戸の花嫁」まで歌われていて。感動し、少しばかりのご祝儀も包ませていただきました。お幸せに!

前天晚上住在禮納里部落瑪家村,村長跟我說:這週末頭目的公主跟村裡的男生結婚,婚禮辦得特別盛大,等一下會有跳舞,明天還有搭鞦韆等儀式,有空去看看。我很幸運,看到非常華麗、壯觀的圓舞和鞦韆活動。也聽到老歌「瀬戸の花嫁」(愛的禮物)。心裡很感動,我也把一個小小的紅包送給他們。祝福幸福美滿!

2022/11/17

パイワン族の伝統建築群、老七佳集落

屏東県春日郷の山間部にある老七佳(ラオチージア)集落。一般人立入禁止区域で、参観には一週間前に予約が必要。石板造りのパイワン族伝統家屋が50棟ほども残っており、電気も水道も通っていませんが、今も人が暮らしています。息を呑むほどの迫力と美しさ。送迎とガイドをしてくれた淑美さんは「老七佳石板屋聚落文化協會」理事で、たいへん博識な方。ご自宅内をふくめ、村中を丁寧に案内してくださいました。一人あたりの費用は送迎・食事つき1300元で、金額は全て協会を通し、建物のメンテナンスや、食事をつくってくれる住民の方へのお礼に使われます。台湾の法律で、協会の理事は無報酬と定められており、淑美さんのお仕事は、愛と情熱がなければできないことです。問い合わせ、予約は電話0983-582370(華語)まで。


2022/10/27

Yahoo!ニュースにコラムが転載

(Yahoo!へリンク)「台湾で法廷通訳者になってみたー多元社会を支える仕事」

先日nippon.comに寄稿した法定通訳をめぐるコラムが、Yahoo!にも転載されました。

上次寫的有關台灣法院通譯的專欄,日本Yahoo!網站也有轉載。

2022/10/25

短編映画『最後的日軍』

Youtubeへのリンク『最後的日軍』

台南の友人、映像クリエイターの陳友志さんが制作された短編映画『最後的日軍』(The Last Japanese Soldier)。主人公が演じるのは、太平洋戦争中から1974年までインドネシア・モロタイ島のジャングルで潜伏生活を続けた台湾台東出身、原住民アミ族のSuniuo氏(日本名 中村輝夫)。
私も最後に声で出演しています。

台南的影像創作者陳友志先生製作的電影《最後的日軍》。主角飾演的人是從太平洋戰爭一直到1974年在印尼・摩羅泰島的叢林生活的阿美族人Suniuo先生(日本名:中村輝夫)。我也用聲音參與到。

2022/10/22

台湾の法廷・警察通訳の体験をつづったコラム(日本語)

 日本語通訳の先輩からご縁をいただいて警察や裁判所の通訳講座に参加し、実際に通訳をつとめた体験、感じたことなどをnippon.comに書かせていただきました。

nippon.comのページ:「台湾で法廷通訳者になってみた――多元社会を支える仕事」。

2022/10/15

南台科技大学夜間部でスピーチ


 14日の夜、南台科技大学の夜間コースの学生さんたちに向けてスピーチをしてきました。私自身の人生体験と気づきがテーマ。
 みな二十歳前後で、仕事の後で疲れているはずですが、二時間休憩なしで続けた話に、初めから終わりまでずっと集中して耳をかたむけてくれました。歌まで一緒に歌ってくれて。招待してくれた先生も小さな声で、今日の彼らはいつもと全然ちがうと言われていました。
 若者たちが私のささやかな体験を通して、励ましと何らかのヒントを得てくれたら、こんなに嬉しいことはありません。

  14日晚上在南台科技大學演講,跟夜間部「行銷與流通管理系」同學們分享我的人生體驗和心得。他們年紀20左右,白天努力工作,一定很累,我講了2小時,中間都沒休息,卻他們從頭到尾聽得非常投入,甚至跟我一起唱歌。邀請我的老師也小聲說,今天他們的表現和平時完全不一樣。希望我小小的分享能夠給年輕人鼓勵與啟發。


2022/10/14

台湾の法廷通訳体験をつづったコラム

 法廷通訳の養成講座受講や、実際に担当したときの体験などをつづったコラム(繁体字版)がnippon.comにて公開されました。後日、日本語版が公開されたらまたお知らせします。

「在台灣擔任法院通譯人員:一份輔助多元社會的工作」

  今天發表一篇專欄「在台灣擔任法院通譯人員:一份輔助多元社會的工作」。(網址寫在留言區) 約2年前,法院日語通譯Jennifer老師讓我參加警察局通譯人員課程,外事警察許小姐帶我和越南、印尼朋友參與警察電台的節目。謝謝你們讓我進入這一份有趣又有意義的職務。

2022/10/08

高雄・三信高校にて手打ち蕎麦教室



 高雄市の私立三信高校にて、二年ぶり二回目となる手打ち蕎麦教室を開催しました(今年の二月には味噌づくり教室を開催)。
 主な参加者は応用日本語学科の生徒さんたちで、私も主に日本語を使って説明。ある生徒さんから「蕎麦には他にどんな料理がありますか」という質問をもらい、フランスのガレットや、カーシャと言われるロシアのお粥などを紹介しました。いつか彼らとガレットを作るのも楽しそうです。

  在高雄「私立三信家商」應日科舉辦「全日語手打蕎麥麵教室」。老師們和我約2年前第一次舉辦這個活動,然後今年2月舉辦手工味噌教室。
  今天參加的同學們,講日語和手藝都有很大的進步,有一位同學用日語問我「除了麵之外,蕎麥還有什麼料理?」。我就回答說,法國有可麗餅(galette)、俄羅斯有蕎麥粥(kasza)等等的吃法。
  我也喜歡吃用蕎麥做的可麗餅,要搭配蘋果西打酒(cidre),是法國布列塔尼的家常料理。以後有機會,再和大家一起做做看。

2022/09/25

翻訳小説『フォルモサに吹く風 オランダ人、シラヤ人と鄭成功の物語』発売

陳耀昌著/大洞敦史翻訳・編集協力
『フォルモサに吹く風 オランダ人、シラヤ人と鄭成功の物語』(東方書店)

 17世紀フォルモサ(台湾)の、オランダ統治期から鄭成功の死去に至る激動の時代を、オランダ人牧師の娘マリア、原住民シラヤ族の娘ウーマ、鄭成功麾下の漢人・陳澤という三者の視点から描き出した長編小説です。
 2年前、陳先生からデビュー作である『福爾摩沙三族記』日本語訳の依頼をお受けしてから、出版社を探したり、台湾文化部の助成金プログラムに申請したりと出版に向けて努力してきましたので、こうして形になり感無量です。陳先生、東方書店編集部の家本さん、下村作次郎先生をはじめ、ご協力くださった方々に厚くお礼を申し上げます。

リンク:Amazon販売ページ

リンク:東方書店の紹介ページ

陳耀昌著/大洞敦史日譯及協助編輯
《フォルモサに吹く風 オランダ人、シラヤ人と鄭成功の物語》
(中譯:在福爾摩沙吹的風;荷蘭人、西拉雅人和鄭成功的故事)(東方書店出版)

  陳耀昌醫師的第一本小說《福爾摩沙三族記》(2012, 遠流)日譯版,這週在日本開始販售了。舞台為17世紀的福爾摩沙。透過亨布魯克牧師的女兒瑪利婭、西拉雅族女孩烏瑪和鄭氏勢力將軍陳澤這三者的視角,描繪出在從荷蘭統治時期到鄭成功去世,這個動盪時期發生的許多故事。
  在此感謝陳醫師、東方書店家本編輯、下村作次郎教授為首,協助製作這本書的所有人!
台灣朋友們如果想購買的話,請用Email告訴我。
一本750元+運費。 dadong1(小老鼠)icloud.com

2022/09/04

長田哲氏(台湾カゴメ社長)、野嶋剛氏(ジャーナリスト)講演会

台南市日本人協会の第九回例会・講演会。今回は台湾カゴメ社長の長田哲氏と、著名ジャーナリストの野嶋剛氏にご講演いただきました。 入社5年目から海外勤務をスタートされ、過去アメリカに7年、上海に11年など、30近くもの国を渡り歩いてこられた長田社長の経験談や、海外で働く上では「専門性・知識」に「語学能力」を掛けあわせたものが信頼感であるというような仕事観、たいへん勉強になりました。 野嶋先生は2年半ぶりのご来台。台北から講演会場へ直行され、安倍氏逝去後の日本政界のパワーバランス、日本人の台湾認識の変遷、日台関係の未来図と提言などを、「歌舞伎の構図」「三つの盾」などのキーワードを使って明晰にご解説くださいました。今日は高雄の新図書館でご講演、150名の予約が入っているとのこと。台南の私たちのためにお時間を縫って有意義なお話を聞かせてくださり、心より感謝です。

2022/08/27

大きな古時計


台日友好交流基金会が主催する日台農産物PRイベントにて演奏をさせていただきました。
動画は三線、ティン・ホイッスル、三板(沖縄の打楽器)による「大きな古時計」の演奏です。
https://youtu.be/ZOB9Vf5arOk

2022/08/17

法廷通訳教育訓練


 3日間、計22時間の「法廷通訳教育訓練」に参加。手話、原住民語、タガログ語、ベトナム語、フランス語に英語などのプロフェッショナルな方々とともに法律や裁判の流れ、通訳技術などについてたっぷり学んできました。  (試験に受かっていれば)以後日本人を含む当事者の方々や台湾社会のお役に立てる機会が得られます。お誘いくださったJenniferさんに感謝。

  上完了連續3天22小時的「法院特約通譯教育訓練」。跟手語、原住民語、菲利賓語、越南語、法語、英語等等的專業人士們一起學習法律常識、審判程序、通譯專業技能等等。   (若考試通過的話)我未來有機會為當事人和台灣社會助一臂之力,感謝Jennifer老師的邀約。

2022/08/09

一青妙さんを囲んでの食事会

 8月8日、趣きある空間で本格的な台南料理が楽しめるレストラン・府城食府にて、一青妙さんを囲んでの食事会を開きました。  一青さんは作家・歯科医・俳優で、台南市親善大使に加え、台南市日本人協会の顧問もつとめてくださっています。三年ぶりのご来台中で、演劇「時光の手箱」ご公演を終えられたばかり。  会員のみなさんと、環島(フアンタオ=台湾一周)の話や台南生活をめぐる様々な話題で盛り上がりました。最後はメッセージを寄せ書きした色紙を記念に贈呈し、中秋節には少し早いですが「月亮代表我的心」を合唱して散会。  一青さん、おつかれのなか、どうもありがとうございました。今回は都合のつかなかったみなさま、次の機会をお楽しみに!

2022/07/26

台南で近視矯正手術を受けた記

私は小二のころ以来、かれこれ30年間メガネをかけてきました。視力は0.01以下、近視度数でいうと右-9.50、左-11.25という強度近視です。今回、フレームがぼろくなってきたのをきっかけに、いっそのこと手術を受けようと決めました。

レーシック、という言葉は多くの方が聞いた事がおありでしょう。近視矯正手術すなわちレーシック(LASIK)、だと私も漠然と思っていたことから、まずは民生路にある大学眼科という、レーシックとその進化形であるスマイル(SMILE)を主に手がけているクリニックに行って検査をしました。結果、スタッフの説明によると、私は角膜が通常よりも薄いために十分な効果が望めず、せいぜい右0.7、左0.3程度までしか向上しないであろうと。……なんということでしょう。それではほとんど意味がないではないですか。

失意のうちに帰宅し、ほかに方法はないものかとネットで情報を集めていると、角膜が薄い人でも受けられるLASEK(ラセック)という術式があることを、名古屋の眼科杉田病院のサイトで知りました。LASIKとLASEKの違いについてご興味のある方は、上のリンク先をご参照ください。LASEKは他と比べて術後に痛みがあり、視力の向上まで時間がかかるものの、安全性は優れている、ということのようでした。

さらに、台南で4年前にLASEKを受けたという方のきわめて詳細なレポートを見つけて読み、さっそくこの方が受けられた成功路にある新世紀眼科を訪ねました。昔ながらの眼科といった雰囲気の待合室は年配の患者さんでいっぱいで、多くの人に信頼されていることが見て取れます。検査の結果、院長の郭先生から、両目とも少なくとも視力0.8までは向上するとの太鼓判を押していただいたので、手術を受けることに決めました。なお費用は合計6万2千元でした(術前・術後の検査と診察はほぼ無料)。

手術日は7月2日。執刀医は郭院長で、場所は中山路にあるe世代眼科。手術台に横たわった私は、器具で両目を固定され、麻酔液を垂らされ、角膜を剥がしやすくするためのアルコールをびしゃびしゃとかけられた後、ぷるぷるふるえる視界の周囲を金属の器具で丸く切り取られていきましたが、感覚はまったくありません。痛みはゼロです。それから皆既日食のように視界が端っこから徐々に暗転していき、これはきっと角膜の上皮が剥がされたのだろうとわかりました。繰り返しますが痛みはゼロなので、アニメでも見ているのだと思って安心して視界の変化を楽しんでもらってかまいません。続いて正面の緑のライトを見つづけるように指示されて、上方のレーザー照射器が下りてきて、ブォォーンという音とともに、何か焦げたような匂いが漂いますが、体感としては十数秒程度。その後、剥がした角膜の上皮を戻してもらったとき、お医者さんの顔がはっきりと見えたものです。固定用の器具を外して片目終了。もう片方の目も同様に施術され、手術台に横たわってから終了までの時間は、体感ですが15分程度だったでしょうか。写真は手術直後に撮ったもの。


そのまま帰宅し、1時間ほど経った頃、だんだん浸みるような痛みが出てきて、目を開けているのもできなくなり、涙と鼻水がとめどもなく流れ、鼻づまりもひどく、一晩で紙のティッシュを一箱以上使いました。指示された通りに「人工涙液」を1時間に1回、消炎用目薬を6時間に1回、痛みの特にひどい時には痛み止め用目薬を差しつつ、おだやかならぬ夜を過ごしました。翌日になるとだいぶ楽になり、鈍痛という程度。ただ室内のオレンジのライトさえもまぶしくて、ずっとサングラスをかけていました。3日目はさらに楽になり、4日目にはほとんど痛みがなくなって、まぶしさもだいぶ軽減しました。

気になっていたのは、右目はずいぶんクリアーになったのに、左目がぼやけたままであること。術後3日目の左の視力は0.3。診察のさい、郭院長が撮影した目の写真を見せながら説明してくれたところによると、剥がした上皮の残滓(ざんし)が右目は目の隅に、左目は目の中央に残っているためにこういう現象になっていて、やがて消えていくと。

その言葉どおり、日に日に左目も見えるようになってきて、術後7日目の視力は右0.9、左0.6。二週間目になると、左右とも実に「1.0」まで向上しました。郭院長によれば、この先もさらによくなっていくそうです。

以上、台南でLASEKを受けたレポートでした。LASIK、LASEK、SMILEと色々な選択肢がありますので、ご興味のある方はいくつかの眼科で検査とアドバイスを受けられてから、ご自身に一番合った方法を選ばれるとよろしいかと存じます。

2022/06/16

ベトナム文字、喃字(チュノム)

開高健氏がベトナム戦争さなかの南ベトナムを取材した際、通訳をともなわず、ほうぼうのお寺を訪ね、お坊さんと漢字で対話をしていたとか。かつては漢字のほかに、ベトナム人が考案した喃字(チュノム)という文字もあり、「口」と「千」を合わせた字は「お願いする」という意味で、「口」「天」「上」を合わせた字は「言葉」を意味するというふうに、とてもユニーク。ちなみに「面白い」はベトナム語でトゥービ、福建・台湾の言葉でツービ。いずれも漢字では「趣味」と書きます。

越南戰爭時,日本作家開高健赴南越採訪,他沒有帶口譯人員,到哪裡都會找寺廟的和尚,用漢字對話。除了漢字之外,越南曾經使用自己造出來的「喃字」。「口千」(一個字)=please,「口天上」=word…等等。看起來非常莊嚴,仔細看來很「趣味」(thú vị)(這句話的越語和台語發音很像)

2022/05/30

国立台南一中・百周年記念資料集


 台南駅の東側、かつて竹園が丘と呼ばれていた場所に、1922年に創立された臺南州立臺南第二中學校(現・國立臺南第一高級中學)。太平洋戦争のあいだそこに通われていた陳俊郎氏から、たくさんの昔話を聞かせていただいた。現任の歴史教師で、100周年記念資料を執筆されていた陳建宏先生と学生たちをお連れしてインタビューさせていただいたこともある。今年、五冊からなるその膨大な資料集が刊行され、陳先生からいただいた。なかに陳俊郎さんの語られたエピソードも掲載されていた。学生帽は黒くてかっこいいものだったので、入学時それをかぶるのを楽しみにしていたら、その年から国防色の地味なデザインに改められてしまい、がっかりしたというお話です。

  台南車站東邊,在曾被稱為「竹園が丘(takezono ga oka)」的地方1922年創立的臺南州立臺南第二中學校(現・國立臺南第一高級中學)。太平洋戰爭時期在這座學校讀書的陳俊郎先生,告訴我許多當時的故事。有一次,我幫現任的歷史教師也是參與製作100週年紀念資料的陳建宏老師,帶著他和兩位學生採訪陳俊郎先生。今年,陳老師送我一套剛出版的資料,內容非常豐富,也有記載陳俊郎先生說的故事(圖片)。一家學校的歷史,是許多在地人的共同記憶,這套資料記錄著20世紀台南歷史的重要一塊。

2022/04/28

薬剤師さん向け日本語レッスン


台南市の薬剤師団体の主催で、「薬局日用日本語会話」と題したレッスンを開いてきました。一日限りの90分間の授業ですが、去年からずっと「永祥薬局」の許さんと計画を練ってきて、A4紙63枚というボリュームの教材を作成し、またすべてのテキストを録音して、QRコードを使ってYoutubeで聴けるようにしました。
平日の昼間にもかかわらず30名以上の方にお申し込みいただき、なかには医療関係でない方や、古い友人も。ところが前日、新型コロナのクイック検査キットの配布方式が変更されて、台湾中の薬局が大わらわに。そんななかでもたくさんの方がご参加くださって感激しました。
時間は当然足りませんでしたが、以後スムーズに自習でき、日本人のお客さんが来たら直接テキストを指さして意思疎通も図れるようにしてあります。
主催者のご好意で、教材を無料公開いたします。多くの方にお役に立てていただけたら幸いです。

常用藥局藥妝日語會話(PDF)
第1〜6課
https://youtu.be/RnOYPohvknA
第7〜10課
https://youtu.be/cX8kNDejBZo
第11課
https://youtu.be/kM82ceuoz4Y

台南市藥師藥局聯誼會主辦的「常用藥局藥妝日語會話」課程,圓滿成功! 雖然只有一天90分鐘而已,但是從去年和永祥藥局的許藥師規劃到現在,製作了份量驚人的講義(A4紙63頁)以及錄音檔(掃描QRcode就可以透過Youtube聽)。
活動時間設定為平常日白天,卻超過30位報名。其中不是藥師的人或老朋友都有。沒想到,當天所有藥局的工作人員都為了快篩實名制七手八腳,上課時在隔壁開記者會。真感謝百忙中抽空來參加的學員們!
雖然時間不夠,但是大家都可以以後邊聽錄音檔邊看講義。也可以跟日本客人對話時,拿出來指出。
主辦單位願意公開這份講義。如果能幫到大家的忙,我們都很高興!

2022/04/16

マンゴーを指す言葉

 素朴な疑問。マンゴーの原産地はインドと言われており、タミール語、マレー語、ポルトガル語、オランダ語、英語、広東語、北方語(マンダリン)のいずれも「mango」に近い音でこの果物を表しています。ところが17世紀にオランダ人によって持ち込まれた台湾では「ソアイ」と呼ばれていて、ベトナム語でも「ソアイ」です。この音はどこから来たのでしょう。


  純粹好奇:Mango的原產地是印度。印度語(泰米爾語)、馬來語、葡萄牙語、荷蘭語、英語、廣東話、北方話都是用類似「mango」的音來指這個水果。但台灣閩南語是「檨(suai)」。17世紀荷蘭人自麻六甲引進到台灣。然後呢,越南語也是把它稱作xoài(xo 的讀音類似 so)。那麼這個suai的音,從何而來?

2022/03/28

栖来ひかり先生による『君の心に刻んだ名前』書評

 台北から長年台湾社会を鋭く観察してこられ、『時をかける台湾Y字路』などのご著書をお持ちの作家・栖来(すみき)ひかり先生が、『君の心に刻んだ名前』の書評をnippon.comに寄せてくださいました。この作品には、同性愛をめぐる問題のみならず、戦後の台湾社会に張り巡らされてきた様々な「壁」が反映されていること、そして台湾が数多くの先人の努力により前進し続けていることを、あらためて感じさせられました。ぜひご覧ください。

https://www.nippon.com/ja/japan-topics/bg900395/

  長年從台北敏銳地觀察台灣社會的演變,有《台日萬華鏡》《在台灣尋找Y字路》等著書的栖来光老師,寫《刻在你心底的名字》的書評(日文)。讓我重新感受,在這篇作品上反映的不只是同性戀,也有反映著戰後台灣社會所擁有的種種「牆壁」,同時也讓我感受到,許多先人拼命的努力讓台灣社會往前走。

2022/03/22

老人福祉センターで日本語歌謡教室

 台南市「YMCA老人福祉センター」に併設の「Ycafe」にて、お年寄りに向けた日本語歌謡教室を開きました。歌ったのは赤とんぼ、赤い夕陽の故郷、涙そうそう。ひらがなもローマ字も読めない方のために、歌詞カードは音が類似する華語(一部台湾語)の漢字を組み合わせて作りました。
 終了後、一人のご婦人が日本語で言われるには、「私は小学校のとき(※日治時期)赤とんぼを習ったの。今日はとても楽しかったわ」と。私も胸が温かくなりました。お招きくださった佐藤朝絵さん、お手伝いくださったスタッフの方々、どうもありがとうございました。

  今天在「YMCA老人照顧福利中心」附設「Ycafe 照顧咖啡館」舉辦日語歌謠講座。與阿公阿嬤們一起唱「赤とんぼ(紅蜻蜓)」「赤い夕陽の故郷(黃昏的故鄉)」「涙そうそう(淚光閃閃)」。影片裡面唱的是「紅蜻蜓」。1927年,詩人三木露風先生將自己的童年回憶寫下的歌。活動結束後,一位婦人用日語跟我說:我國小的時候(※日治時期)唱過這首歌,今天真快樂。我也很感動。謝謝台南市日本人協會幹事佐藤朝繪小姐的邀請及工作人員們用心的幫忙!


「あかとんぼ」


「赤い夕陽の故郷」

2022/02/11

文集『仕事と日々』完成

 明治大学大学院在学中の恩師・管啓次郎先生の研究室修了生による文集『仕事と日々』が完成しました。各自が世の中に巣立ってからの歩みと思考が十人十色に綴られた、一般向けとしても良質な読み物となっています。私は編集を務め、「冷めた鉄を叩け」という題の様々な失敗談をまじえたエッセイも寄稿しています。
 企画、校正、梱包から発送まで手がけてくださり、印刷代まで全てご負担くださった管先生に感謝です。
 購入をご希望の方は私までご連絡ください。3部1,000円(送料込)。
 


 

2022/01/27

翻訳小説『君の心に刻んだ名前』(幻冬舎)2月24日発売

 翻訳を担当した『君の心に刻んだ名前』という台湾の小説が、2月24日に幻冬舎さんより発売されます。台湾で大きな話題を呼んだ同名映画の小説版で、映画は日本のNetflixでも観られます。
 同性愛者は地獄に落ちると言われていた35年前の台湾の「ウェルテル高校」という架空の学校を舞台にした、セクシャルマイノリティの人々の物語です。
「もしかしたら俺の気持ちをわかってくれる人は、地獄にしかいないのかもしれない。そこなら地上よりも自由に生きられるかもしれない」

Amazonのページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4344039068/

 《刻在你心底的名字》日文版小說2月24日在日本出版,已開放預購。請多多指教!
(台灣的朋友們如果想要看的話請用E-mail告訴我,我可以幫你寄)
dadong1 @ icloud.com






2022/01/12

馬場克樹さん出版記念ミニライブ

シンガーソングライターであり役者であり作家でもあられる馬場克樹さんと、八得力(バッテリー)楽団の皆さんが、台南の民宿「屎溝墘客廳」にて、台湾で出版された馬場さんの著書《約束の地:台湾に根を下ろした24人の日本人》(中国語書名の直訳)の発表会&ミニライブを開催されました。私も友情出演で島唄を歌わせていただき、7年以上前にこの場所で馬場さんとアガさん(団長)と歌った日がなつかしく思い起こされました。今は二人の女性、日本人歌手の有香さんと琵琶奏者のウェイウェイさんも加入し、特に有香さんのパフォーマンスは歌声にも表情にも感情のこもったすばらしいものでした。本に紹介されている方々のエピソードも十人十色で興味深く、馬場さんご自身のお話からは励ましと勇気を与えられることでしょう。

參加一場創作歌手也是演員又是作家馬場克樹先生(爸爸桑)《約定之地:24位在台灣扎根的日本人》(時報出版)台南簽書會&八得力樂團午後音樂會。我也作為神秘嘉賓唱歌,彷彿七多年前與他們(爸爸桑和阿家老師)在這裡演出。現在多了兩位女生,日本歌手有香&琵琶手暐暐,表演越來越豐富精彩,有香老師的歌聲充滿感情。書也很推薦,尤其是最後馬場先生自己的故事會給續者鼓勵和勇氣。