2019/12/20

『幸福路のチー』(宋欣穎監督)

  いま日本全国で上映中の台湾アニメ映画『幸福路のチー』(宋欣穎監督)。
  1975年生まれの一人の女性の成長が、戒厳令期、民主化運動、921大地震といったそのときどきの台湾の社会情勢、風景、人々の生活をバックに、リアルかつファンタジックに描かれていて、台湾人が観れば昔懐かしく、外国人が観れば昔の台湾社会や人々の暮らしぶりを知ることができる、非常に優れた、奥深い作品です。台湾に関心のある人は必見。

「人只要吃飽,就很幸福啦」
=人はお腹がいっぱいになれさえすれば幸せなんじゃ。
「樹木都不會有煩惱的」
=木は悩みなんてせん。
「妳幹嘛自尋煩惱?」
=なぜに自分から悩みを探すのか?
主人公のおばあさん(原住民アミ族)談。

日本公開版公式サイト:
http://onhappinessroad.net/


2019/12/17

陳耀昌『フォルモサに咲く花』

 今年最良の読書体験、陳耀昌氏の長編小説『フォルモサに咲く花』(原題『傀儡花』、下村作次郎氏訳)。
 台湾最南端の瑯嶠(恆春半島)で、台湾原住民諸部族、福建人、客家人などさまざまな血を引く人々が、古代ギリシアのポリスのような群体を形成し、こもごもの愛憎の中で長年暮らしを営んできて、西洋人の到来で変革を迫られることになった150年前の世界を、7年前に50ccのスクーターで旅したときの記憶と重ねながら、静かに興奮しつつ一気に読みきりました。来年公開されるドラマも楽しみです。

  今年最棒的閱讀體驗,是陳耀昌先生所寫下的長篇小說《傀儡花》日譯版(下村作次郎先生譯)。
  位於150年前的瑯嶠(恆春半島),在自己的皮膚下流著原住民諸族、福佬人或客家人血液的人們,形成著像古代希臘城邦般的群體,許多年愛憎交集地過日子,但因為西洋人的到來,被迫變革。我邊想起7年前騎著50cc摩托車旅行的記憶,邊興奮地一口氣看過了這本書,也很期待看明年上映的公視歷史劇「傀儡花」。

2019/12/03

林百貨88週年モダンパレード

 1932年に台南にオープンした林百貨店。2014年に台湾名産品販売に特化したデパートとしてリニューアルオープンしました。台湾で最も小さいながら、台湾で最も活力のある百貨店として、地元の人からも観光客からも愛されています。
 毎年12月初頭の日曜日には誕生日を祝う大規模なパレードが開かれています。これは新時代の祭りといっていいもので、88周年となる今年も、ハンチング帽に洋装、チャイナドレス、着物、野球ユニフォーム、更に台湾原住民の晴れ着まで、様々に装った大勢の人々が、かつて台南銀座と呼ばれていた大通りをにこやかに練り歩きました。

 1932年開幕的林百貨,2014年作為專賣台灣製造的名產品重新開幕。是一間全台灣最小卻全台灣最有力量的百貨公司,不管在地人或觀光客都愛這裡。
每年12月初的週日都會舉辦慶祝林百貨生日的大遊行,這可以說是新時代的祭典。今年是88週年,戴著鴨舌帽穿著洋裝,或穿著旗袍、和服、球衣、還有原住民的傳統禮服等等各種各樣打扮的人們,笑嘻嘻地步行在曾稱做台南銀座的大馬路上。