2018/12/21

米山優『アラン「定義集」講義』(幻戯書房)




 家族に送ってもらった出版ほやほやの名古屋大学教授・米山優先生の著作『アラン「定義集」講義』(幻戯書房)。
 アランは20世紀フランスの哲学者・哲学教師です。著者の米山先生には12〜13年ほど前、放送大学のスクーリング「哲学との出会い」で面識を得、その後南山大学での哲学やイタリアをテーマにした講義を聴講させていただきました。毎回全ての学生にリアクションペーパーを書かせ、次回の講義のとき、先生から全員へのコメントを加えたペーパーが配布され、その仕事量と誠実さに敬服したものです。私は多大な影響を受け、アランの著作もほとんど読み、卒業論文のテーマにもしました。
 本書はアランの『定義集』という短いテキストについての、10年以上にわたる講義がまとめられたもので、実に900ページ、原稿用紙3000枚にも及ぶ大著となっています。「友情」「怒り」「愛」「楽観主義」といった、日々の生活に直結する264の概念についての、アランの簡潔で的を射た定義と、先生による話し口調の註釈を、一日一篇ずつ、一日の始まりに、心の朝食として、読んでいきたいと思います。皆様もぜひ、お手元に一冊!

2018/12/16

nippon.comコラム「大阪人と台南人、なぜ似ている?」

 「大阪人と台南人、なぜ似ている?——引かれ合う日台の古都交流」というタイトルで、今回もnippon.comにコラムを書かせていただきました。大阪中之島公園での「台南 光の廟埕」は25日まで。また大阪市役所ロビーでも台南の写真展示をしています。関西圏の皆様、ぜひ足を運んでみてください。

https://www.nippon.com/ja/column/g00623/

繁体字版はこちら。

https://www.nippon.com/hk/column/g00623/

2018/09/29

種植鳳凰木

  每次從日本回來台灣都會覺得,街道上的樹木怎麼這麼少。據說城市的綠地覆蓋率是首爾38%、上海33%、紐約24%、東京市區19%,然後台灣的大城市都不到5%。
  今天參加「鳳凰花會」主辦的種樹活動,在台南運河邊種了88株鳳凰木,我自己也種了一顆,希望它們都會平安長大。
  我更希望,未來可以看到幾百種樹木覆蓋台灣城市的景觀。可以參考東京明治神宮的森林,那原本是一百年前規劃的人工林。我們需要「一年樹穀、十年樹木、百年樹人」(管子)這樣寬闊的視野。



2018/08/28

我的異國朋友

 去年12月31日に台湾のバンド「農村武装青年」ボーカルの阿達さん、チェリストの俐君さんと台南で撮影した「我的異国朋友」がもうすぐ全国ネットの公共電視で放映されます。私の役目はお二人に日本の年越しを体験してもらうというもの。気づけばあと四か月で大晦日ですね。

予告ムービーはこちらから。
 https://www.pts.org.tw/be_friends/4.html

  去年12月31日與「農村武裝青年」樂團主唱阿達、大提琴手俐君,在台南拍攝的節目「我的異國朋友」要開始播出了。我讓阿達和俐君體驗日本除夕夜的習俗。發現今年也再過四個月就年底了。

公視#13台 9/1開始播出, 每星期六下午3:30
預告片:https://www.pts.org.tw/be_friends/4.html


2018/08/06

旗山・美濃行










 長らく注目している客家歌手、林生祥氏が故郷・美濃の母校の講堂で開く歌手生活20周年コンサートを聴くため、台南から東へ車で一時間ほどの距離にある旗山・美濃へ。台南に住んでいる旗山の名物ジェラート店・小露吃のご夫妻に連れて行っていただき、朝九時に旗山に到着、老街と呼ばれる趣きある通りを散歩、麺類の卸売りをしている店をのぞくと、店のおかみさんが私をテレビで見たことがあるという。昼には友人のカフェ・咕便所コーヒーでカレーとコーヒーをいただき、小露吃でジェラートを食べて、旗山の市街地にある山、鼓山公園を散歩。台湾最大の孔子廟から街と山々が眺望できる。その後橋を渡って6km離れた美濃へ歩いていく。ここまで道端で友人の連偉志さんに三回も出くわした。

 サンダルで炎天下を6時間を歩き続けて足がだるくなり、美濃図書館で休憩がてら美濃の写真集を読む。女性たちが子供からお年寄りまで川で洗濯をしている光景や畑仕事の後、水路に横たわって休憩している水牛の背中にお百姓さんが水をかけてやっている光景、土レンガの古民家、タバコの葉の収獲、かつて美濃に2000棟もあったという煙樓と呼ばれるタバコの葉を干すための建物などの写真に心を打たれる。黄昏どきに川のほとりを散歩して、夜に美濃中学の講堂で開かれた林生祥氏歌手活動20周年コンサートへ。過去にリリースしてきた12枚のアルバム全てから選曲。長年活動を共にしてきたギター担当大竹研氏、ベース担当早川徹氏、ドラム担当福島紀明氏、そして特別ゲストとして三線マイスターの平安隆氏が登場、林氏も三線を弾いて、安里屋ユンタから始まり林氏とのコラボ曲「種樹」、唐船どーいでカチャーシー。林氏の娘さんやお母様も歌を披露されて、温かく楽しく大盛り上がりの夜でした。土曜日に外出させてくれた妻と車で美濃まで連れて行ってくれた旗山の名物ジェラート店・小露吃のご夫婦に感謝です。

2018/07/10

早稲田塾で蕎麦打ちイベント


かつて二年間お世話になった早稲田日本語塾の二号館がオープンし、縁起物として蕎麦を打たせていただきました。スタッフの顔ぶれは変わりましたが、アットホームな雰囲気はそのままです。


2018/06/09

全美戲院のショートムービー

オールドスタイルのスーツを愛する台南西市場のおじさんたちがヴェスパに乗って60年の歴史ある映画館・全美戲院で映画を観るショートムービー。私は客席でお菓子を売っています。

台南西市場西裝大叔們騎Vespa到一甲子老戲院全美戲院看電影,大洞在裡面賣餅乾。

https://www.facebook.com/TripTaiwan1/videos/10155442481167826/

2018/06/03

台湾マンゴーの父、鄭罕池さん逝く




 山間の貧しい土地だった台南・玉井を台湾最大のマンゴーの産地に変えた「アップルマンゴーの父」鄭罕池氏が89歳で逝去されました。二年前佐々木千絵さんと妻と訪問したとき、生涯行ってきた仕事について二時間にわたって熱心に語ってくださり、その内容にいたく感動させられました。

写真1:2016年8月、鄭罕池さんのご自宅にて佐々木千絵さんと。
写真2:大洞敦史『台湾環島 南風のスケッチ』(書肆侃侃房、2014年)
写真3:佐々木千絵『LOVE台南』(祥伝社、2017年)

  使貧窮的山間小鎮玉井變成台灣最大的芒果生產地的「愛文芒果之父」鄭罕池先生89歲去世,兩年前跟佐佐木千絵和太太訪問他的時候,熱情地講他的人生故事給我們聽兩個多小時,他的故事真讓我們感動。哀悼。

2018/05/16

林田友香 書法・Collage展 洞蕎麦にて開催中

 5/10-31まで、洞蕎麦にて福岡・糸島市在住のアーティスト林田友香さんの書道・コラージュ展を開催しています。10日にはご本人が来場者に各作品の解説をしてくれました。

★林田友香 書法・Collage展「時間」
展期:5/10 - 5/31
地點:洞蕎麥傳藝坊(台南市永華路一段251號)
參觀時間:11:30-14:00 18:00-21:00

林田友香(はやしだともか)
1974年1月生まれ
幼少の頃より母の影響で美術品・工芸品に親しむ。
6歳の頃より日本で書を学ぶ。
2000年3月より福岡県糸島半島に移住し、同年8月より生活雑貨とギャラリー「Kurumian」をオープン。
海に近い雑木林で夫・愛犬と共に生活と店を営みながら、約200坪の畑にて無農薬の野菜や椎茸を育て、養蜂にも取り組む一方、書やコラージュなどのアートワークにも従事している。

「Kurumian」
住所:福岡県糸島市志摩久家2129-1
営業時間:金土日 12:00~
web site:http://www.kurumian.com/











2018/05/06

台湾のびっくり結婚顛末記

多言語情報サイト「nippon.com」で不定期に書かせていただいているコラム、今回は台湾の結婚式について自分の体験も織り交ぜながら書きました。日本語と中国語(繁體字)で公開されています。

(日本語版)「日本人新郎が体験した台湾のびっくり結婚顛末記」
準備篇 https://www.nippon.com/ja/column/g00527/
式典篇 https://www.nippon.com/ja/column/g00519/

(繁體字版)「日本新郎目睹的臺灣驚奇結婚紀錄」
準備篇 https://www.nippon.com/hk/column/g00527/
儀式篇 https://www.nippon.com/hk/column/g00519/

2018/04/16

壹電視「新聞深呼吸」に出演

 壹電視の番組「新聞深呼吸」。私は28:00から出ています。今回のテーマは都市のPR。折よく撮影日に佐々木千絵 さんと福岡在住の友人たちが台南に来られていたので、佐々木さんにも御著書の紹介をしてもらい、友人たちにはエキストラとして私の観光ガイドにお付き合いいただきました。

https://youtu.be/CDwUnVLzz1A

  壹電視節目「新聞深呼吸」,大洞28:00〜出現。這次節目的主題是行銷城市,拍攝當天剛好佐佐木千繪和三個從福岡來的朋友們在台南,佐佐木介紹她的書,我帶朋友們參觀大天后宮,喝冬瓜茶,到新美街走一走。

2018/04/06

里地歸・大洞敦史演唱暢談會《在台南,遇見素顏的自己》

 二胡奏者のシンガーソングライター・里地帰さんとのトークライブ「台南で素顔の自分に出合う」in道南館カフェ、大成功でした。お互い過去に経験してきた幾つかのターニング・ポイントについて語り、またそれと関わりのある歌を歌いました。里地帰さんが話してくれた興味深いエピソードについて、後日改めて紹介したいと思います。
 4/7(土)20時から放送されるテレビ局「壹電視」の番組「新聞深呼吸」に登場予定、ネットで見られるようになったらまたお知らせします。
  里地歸・大洞敦史演唱暢談會《在台南,遇見素顏的自己》於台南道南館,圓滿成功! 感謝老闆夫妻的邀請及車山車海的今天特意來參加的朋友們。我們一邊用中文講人生故事,一邊唱日文・中文・台語・法文歌。里地歸講的故事很感人,改天我會寫給大家看。
  另外4/7(六)晚上20:00壹電視(49ch)節目「新聞深呼吸」裡我在唱歌、煮麵、當導覽等等,有空歡迎收看喔。


2018/03/11

東北地方と台南との民間交流



 3月10日と11日、仙台と台南を日本語・繁体字併記で紹介する小冊子『仙台南』を発行 するなど、東北地方と台南の民間交流に務めておられる東北の方々が台南に来られ、TIL語言交流空間にてまちあるきワークショップを行いました。10日は 台湾人・日本人合わせて25名ほどが5つの班に分かれ、東北から初めて台南に来た旅行者を、2時間〜4時間という時間枠の中で案内するコースをそれぞれ考 え合いました。朝の市場、廟のお参り、夕陽鑑賞など様々なアイディアが出て、11日には5つ班が出したアイディアの中から選ばれた1つのコースに沿って、 私の昔からの友人である張さんの一日ガイドの下で、皆で実際に歩きました。
 ワークショップではこの他にも東北地方の現在の様子を伝える映像を放映したり、東北旅行のアドバイスをしたりと、台湾人・日本人双方がお互いについて学 び合えるものでした。『仙台南』去年実験的に発刊された第0号は在庫切れですが、今年の夏にまた第1号が発刊予定、ご期待ください。


  3月10日和11日,來自日本東北地方的朋友們在台南TIL語言交流空間舉辦一場工作坊。他們的工作就是促進日本東北地方和台南的民間交流。他們去年發刊用中日兩種語言介紹(宮城縣)仙台及台南的手冊《仙台南》。
  10日舉辦工作坊的主題是「用走遊台南」。台灣人和日本人總共大約25個人分成5組,在「帶著第一次來台南的東北朋友玩台南」「用走移動」「2到4小 時」「可以看到在地生活」的前提條件之下,各自討論最好的行程。早上的菜市場、到廟裡拜拜、觀賞夕陽等等各種各樣的主意出來。11日早上,大家依照從這5 個行程裡被選出的1個行程遊走台南,我老朋友張小姐當一日導遊,走水仙宮市場、國華街、藍白拖鞋店、大天后宮、赤崁樓、吳園等等,大家都開開心心。
 第一天除了討論行程之外,東北來的朋友們播放東北地方的紀錄片還有介紹一些東北地方的景點,台灣人和日本人都可以互相了解。至於手冊《先台南》,去年發刊的都已經沒有庫存了,但是今年夏天會再刊行新的版本,到時候他們會在台南林百貨舉辦發表會,敬請期待。

2018/03/06

壱岐にて




  三年前の今日、対馬から船で壱岐に渡った。古代遺跡群と一支国博物館を見に行きたかったが、バスが二、三時間に一本しかなく、漁港をうろつきながらどうしたものか思案していると、食堂の前で一人の男性が、どこ行くんですか?と声をかけてきて、なんと軽トラに乗せて連れて行ってくださった。その上遺跡を見終えてから、またまた駆けつけてきてくれて、もう一つの港まで送ってくださった。
 彼の名前は岡本清治さん。去年「Light house」という民宿を始められて、世界各国のバックパッカーを暖かくお迎えされている。皆さん壱岐を訪れる機会があれば、ぜひ岡本さんの民宿に泊まっていってください。

  剛好三年前的今天,我從對馬(位置在福岡和韓國之間的島嶼)坐船到壹岐島。這裡曾經有個國家,《魏志倭人傳》中記載之「一支國」,現在可看復元的古代遺跡群和一大片美麗的麥田。
  我下船之後想去看一支國博物館和遺跡,可是公車兩三個小時才有一班,該怎麼去呢?在漁港思考時,有一位穿著作業服的先生問我:你要去哪裡?然後載我開小貨車到博物館。我看完博物館和古代遺跡之後,他還特意過來把我送到另一個港口!讓我非常感動。
  他名字叫做岡本清治,去年開了一間民宿「Light house」,接待世界各國的背包客們。壹岐是個美麗的島嶼,從福岡坐船兩個小時,坐飛機的話30分鐘就會到達。我把壹岐島和岡本先生的民宿強力推薦給喜愛日本深度旅遊的朋友們!

2018/02/26

ドキュメンタリー『尋南紀事』

 台南と深い縁故のある年配の日本人六名にスポットをあてたドキュメンタリー『尋南紀事』(中/日字幕)、Youtube上で公開されています。
https://youtu.be/CnIR0c5rZ_I
 幼少期の記憶やセピア色の写真を手がかりに、21世紀の台南で、家族や自分自身の人生の痕跡を探し求める彼らを、古都・台南は優しく迎えてくれました。
 羽鳥直之さんと松尾裕之さんが台南へ来られたとき、私も通訳としてお手伝いさせていただきました。

 六位跟台南緣分很深的日本長輩們回來台南尋根的紀錄片《尋南紀事》(中/日字幕)。他們靠著小時候的回憶或泛黃的照片,在21世紀的台南街道上尋找自己和家人人生的痕跡,古都台南用溫柔的表情迎接他們。

2018/02/07

花蓮で地震発生

 ここ数日、台湾各地で断続的に小さい揺れが続いていた中、先ほど(2/6 23:50)飛び込んできた、東部の花蓮でM6の地震が発生したとのニュース。花蓮市では統帥大飯店や鍋料理店の入っているビルなど幾つかの建物が崩れたり傾いたりして、消防・警察・軍が救助に向かっている。想起されるのは台南の維冠金龍ビル倒壊でかつてない犠牲者を出した2016年2月6日の台湾南部地震、あの時も今も農暦正月を目前に控え、町がお祝いムードに包まれているさなかの、かつ寒波が押し寄せている中での災害となった。救助にあたる方々の無事と健闘を心から祈ります。
 友人の荘さんは台南の消防士で維冠金龍ビルの時も救出作業にあたり、その後関西大学大学院社会安全研究科に入学し、つい先日修士論文を書き上げたばかり。テーマは災害現場における指揮連携システムの国際比較。彼のように日頃から災害に直面している人が持っている数々の問題意識を、もっと共有していかないとならない。

2018/01/12

コラム《如何讓日本傳統料理「蕎麥麵」在臺灣札根》

  《如何讓日本傳統料理「蕎麥麵」在臺灣札根》,我在nippon.com上寫了這篇專欄。剛開始學蕎麥麵的時候我就感受到,不會說蕎麥麵很符合台灣人的口味… 為什麼?但是我決定走下這條路上,為了讓台灣人愛吃蕎麥麵,試了各種各樣的方法…是什麼樣的方法?都寫在這篇專欄裡:
https://www.nippon.com/hk/column/g00485/

 「日本蕎麦を如何にして台湾に根づかせるか」というテーマでnippon.comにコラムを書かせていただきました。中国語先行公開。後日日本語が公開されたらまたお知らせいたします。