2017/10/31

タオ族の作家、シャマン・ラポガン氏と再会

(シャマン・ラポガン氏、下村作次郎先生と)

 台湾の離島、蘭嶼に暮らす海洋民族タオ族の作家シャマン・ラポガン氏の長編自伝『大海浮夢』の日本語版『大海に生きる夢』(下村作次郎訳、草風館)の出版記念トークイベントに出席。
 2013年1月に蘭嶼を旅したさい、突然の訪問にも関わらず温かく迎えてくれたシャマン・ラポガン氏、色々な話をさせていただき、更に二冊の日本語版著作まで贈ってくださいました。その後ずっとお会いできる機会がありませんでしたが、戸籍上の還暦の誕生日である今日、国立台湾文学館で開催されたこの日の席でようやくお目にかかれました。座談会終了後、文学館のスタッフが大きなケーキの載ったカートを押して登場。ケーキの上にはタオ族の象徴であるタタラ船の絵が。満場の拍手。シャマン・ラポガン氏は一目ケーキを見るなり涙をこぼされ、息子さんがタオ語で祝福の言葉を述べるのを聞いてまたハンカチで目頭を押さえられました。
 このたびシャマン・ラポガン氏との長年の友人でもある下村作次郎氏の大変な努力の末に刊行された『大海に生きる夢』が、より多くの日本人にシャマン・ラポガン氏と台湾原住民タオ族の世界を知ってもらうきっかけとなることを心より願います。

  今天去國立臺灣文學館參加夏曼・藍波安長篇自傳『大海浮夢』日文版『大海に生きる夢』(下村作次郎譯、草風館)發表座談會。
  2013年1 月我去蘭嶼拜訪夏曼・藍波安老師,我沒有先約,本人不在家,我在門口等待,準備離開時夏曼・藍波安老師剛好回來了,我們握手,坐在門口聊一段時間,老師還 送給我兩本日文版著作。後來沒有機會見到老師,今天是他身分證上的六十歲生日,座談會結束後文學館工作人員推著上面畫tatala舟的很大的蛋糕進來,現 場大家拍拍手,老師一看到蛋糕就哭了,然後老師兒子用達悟語祝詞,老師又用手帕擦眼淚。祝福夏曼・藍波安老師健康平安,透過下村作次郎老師的翻譯,更多日 本人接觸到夏曼・藍波安老師的文學世界。