2017/12/26

佐佐木千繪《LOVE台南》發表座談會 in 洞蕎麥




 イラストレーター佐々木千絵さんの超力作イラストブック『LOVE台南』(祥伝社)の出版記念トークイベントを洞蕎麥で開催、友人や常連さんなど、2回合計で45名の方にご参加いただきました。
 佐々木さんが初めて台湾に来たのは20年前。台北でおいしい店を探していて、長い行列の出来ている店に並んでみたら実はミスタードーナツだったり、吉野家だったり。日本とそんなに変わらないな、という印象でした。ところが10年前、当時妊娠7ヶ月の佐々木さんが旦那さん、当時2歳の娘さんといっしょにあらためて台湾を旅したとき、たくさんの人たち、特にご年配の方々の親切さに触れ、また夜遅くでも子ども達が親に連れられて出歩いていたりするのを見て日本よりずっと大らかだと感じ、それからはほぼ毎年台湾を旅するように。2014年には『子連れ台北』(書肆侃侃房)を出版。私も同じ年に同じ出版社から『台湾環島 南風のスケッチ』を出していただいた御縁で知り合い、下北沢の書店「B&B」や台南の民宿「屎溝墘客廳」などで合同出版記念イベントを開かせてもらったりもしました。
 佐々木さんが台南で特に好きな点は5つ。街並、人々、Open工房、食べ物、日本人。台南には生活感あふれる細い路地がたくさんあり、古民家や盆栽や地元の人々などを観察しながら散歩するのが大好き。何かに興味をひかれたらすぐにスケッチ。帆布のかばんや紙工芸、刺繍、映画の手描き看板、バケツなど、その道何十年の職人さんが作品製作にいそしんでいる様子も路上で見ることができます。
 食べ物で注目しているのは鱔魚意麺(タウナギ麺)。日本では嫌われているタウナギが実はすごく美味しい事を知り、また意麺という台湾の麺が子供のときから食べているチキンラーメンに似ていると感じていたら、実は発明者の安藤百福氏が台南で少年時代を過ごしていた事を知って二度びっくり。本の中ではまた日本統治期に台南に貢献した八田與一氏や羽鳥又男氏などについても紹介されています。
 私が今回イベントのために取り寄せた70冊は即完売。佐々木さんは会場で本を購入してくれた方全員に可愛い似顔絵を描いてくれました。前日に開かれた台日友好交流協会の出版記念茶会でも70冊に似顔絵入りサインをし、また一冊に二人、三人と書く場合もあるので、この二日間でゆうに200人以上の似顔絵を描いたことになります。本人もかなり鍛えられたと言っていました。
 過去に台湾を旅している間や本をつくる過程で、おおぜいの友人や見知らぬ人からお世話になってきた佐々木さん。たくさんのエピソードを書き入れたこの本が、過去に触れ合ってきた人たちへのささやかな恩返しになったらいいな、という願いも込められています。
 1月19日(金)には東京西荻窪の書店「旅の本屋のまど」にて『LOVE台南』出版記念トークがあります。近隣の皆さん、ぜひご参加ください。


  職業插畫家・佐佐木千繪小姐這個月(2017年12月)在日本出版專門介紹台南的書《LOVE台南》(祥伝社)。256頁都填滿插畫的精心作品。12月25日,洞蕎麥邀請佐佐木小姐舉辦兩場新書發表座談會,總共約45位台灣跟日本的朋友們來參加,藉此再感謝大家!
 佐佐木第一次來台灣旅遊是約20年前,在台北尋找美味的餐廳的時候,看到一條長長的隊列,相信那一家提供的東西一定很好吃,她也就進到隊列裡,後來發現這一家原來是在日本常看到的Mister Donut。還有牛肉蓋飯的吉野家也當時很受歡迎,於是他對台灣的第一印象是「跟日本沒那麼不一樣」,後來如果要去海外旅遊,他會選擇越南、泰國或韓國等國家。但是約10年前,當時懷孕七個月的佐佐木跟先生和兩歲的女兒再來台灣的時候,接觸到很多親切的台灣人,尤其是老人家,他們都被台灣人的熱心很感激,另外她晚上也在夜市等地方常看到家長帶著小孩散步的樣子,覺得對於有小孩的家長來講台灣的生活比較自由。之後直到現在,幾乎每年都有來台灣玩。2014年在日本出版《子連れ台北》(書肆侃侃房),以帶著小孩玩台北為主題。大洞因在同一年在同一家出版社出了一本書《台湾環島 南風のスケッチ》認識佐佐木,那一年在東京下北沢書店B&B及台南著名民宿屎溝墘客廳一起舉辦新書發表活動。
  佐佐木第一次來到台南時覺得這裡跟台北很不一樣,很喜歡,後來每到台灣一定會來台南。她對台南特別有興趣的點是街道的風景、人們、開放式工作室、食物和日本人。非常喜歡走進巷弄裡,一邊觀察老房子、盆栽或在地居民一邊散步,一看到喜歡的東西,馬上就把它畫在筆記本上。她也說在台南的街道上可以看到師傅工作的樣子,讓她很興奮。例如帆布、紙糊、刺繡、電影看板、水桶等等。
  佐佐木也喜歡吃鱔魚意麵,鱔魚在日本是個被討厭的生物,但其實他的肉很有滋味,還有意麵的口感讓他想起從小常常吃的日清雞拉麵,原來發明者安藤百福先生小時候住過台南,意麵可能是日清雞拉麵的源流。在書裡面也有提到八田與一、羽鳥又男等對台南有貢獻卻在日本還很多人不知道的歷史人物們。
  我們事前準備的70本當天都賣光了,佐佐木幫在現場購買書的每一位朋友畫可愛的「似顔絵」(肖像畫)。當天晚上,我很多朋友們的臉書大頭照片都變成佐佐木的似顔絵了。佐佐木前天受台日友好交流協會的邀參加新書發表茶會時也畫了似顔絵70本,有時候一本要畫兩到三個人,可能這兩天畫了超過200個人,她的熱心也真令人佩服!
  佐佐木曾經在旅途上或寫書的過程中,受到許多台灣人的幫忙,她希望這本寫著她與很多朋友們有關故事的書能成為對他們的報恩。
  洞蕎麥以後也售賣《LOVE台南》,有興趣的朋友歡迎來翻一翻。

2017/11/13

台湾フルーツについてのコラムを執筆

 nippon.comのコラム二本目、今回は台湾のフルーツについて自分の体験も交えつつ書かせていただきました。今日台湾で目にするフルーツのほぼすべては外来のもの。その食用方法や台湾へ移入されてきた経緯、バナナ産業における日本との関わりなどを書いています。

日本語「台湾バナナが描き出す日本と台湾のフルーツ産業史」
http://www.nippon.com/ja/column/g00454/

中国語「臺灣香蕉的黃金時代與日本」
http://www.nippon.com/hk/column/g00454/

2017/11/02

「在台灣的故事」YouTubeで視聴可能に

数日前に放送された番組「在台灣的故事」、もうテレビ局のほうからYoutubeに上げられています。
「在台灣的故事第889集 府城舊日時光」上Youtube了,阿亮先生的主持真有趣,內容相當豐富,大洞28:00〜出現。
https://www.youtube.com/watch?v=2tvJ948t5TE&feature=youtu.be

こちらは去年の同番組。ナビゲーター阿姚さんと蕎麦打ち。下頁是去年11月播出的第855集,主持人阿姚先生跟我一起做麵。
https://www.youtube.com/watch?v=ZoA3JodNbsA&t=469s

2017/10/31

タオ族の作家、シャマン・ラポガン氏と再会

(シャマン・ラポガン氏、下村作次郎先生と)

 台湾の離島、蘭嶼に暮らす海洋民族タオ族の作家シャマン・ラポガン氏の長編自伝『大海浮夢』の日本語版『大海に生きる夢』(下村作次郎訳、草風館)の出版記念トークイベントに出席。
 2013年1月に蘭嶼を旅したさい、突然の訪問にも関わらず温かく迎えてくれたシャマン・ラポガン氏、色々な話をさせていただき、更に二冊の日本語版著作まで贈ってくださいました。その後ずっとお会いできる機会がありませんでしたが、戸籍上の還暦の誕生日である今日、国立台湾文学館で開催されたこの日の席でようやくお目にかかれました。座談会終了後、文学館のスタッフが大きなケーキの載ったカートを押して登場。ケーキの上にはタオ族の象徴であるタタラ船の絵が。満場の拍手。シャマン・ラポガン氏は一目ケーキを見るなり涙をこぼされ、息子さんがタオ語で祝福の言葉を述べるのを聞いてまたハンカチで目頭を押さえられました。
 このたびシャマン・ラポガン氏との長年の友人でもある下村作次郎氏の大変な努力の末に刊行された『大海に生きる夢』が、より多くの日本人にシャマン・ラポガン氏と台湾原住民タオ族の世界を知ってもらうきっかけとなることを心より願います。

  今天去國立臺灣文學館參加夏曼・藍波安長篇自傳『大海浮夢』日文版『大海に生きる夢』(下村作次郎譯、草風館)發表座談會。
  2013年1 月我去蘭嶼拜訪夏曼・藍波安老師,我沒有先約,本人不在家,我在門口等待,準備離開時夏曼・藍波安老師剛好回來了,我們握手,坐在門口聊一段時間,老師還 送給我兩本日文版著作。後來沒有機會見到老師,今天是他身分證上的六十歲生日,座談會結束後文學館工作人員推著上面畫tatala舟的很大的蛋糕進來,現 場大家拍拍手,老師一看到蛋糕就哭了,然後老師兒子用達悟語祝詞,老師又用手帕擦眼淚。祝福夏曼・藍波安老師健康平安,透過下村作次郎老師的翻譯,更多日 本人接觸到夏曼・藍波安老師的文學世界。

2017/10/30

今年も「在台灣的故事」に登場


 去年の今頃にも出させていただいたテレビ局三立台灣台の番組「在台灣的故事」で、ナビゲーターの阿亮さんと蕎麦を食べたり台南のまち歩きをしている様子が明日の晩放送されます。後日テレビ局のほうからYoutubeにもアップされる予定。

  10月31日(週二)晚上22:30〜三立台灣台(29ch)節目「在台灣的故事」,主持人阿亮先生來到洞蕎麥品嚐蕎麥麵,大洞當導遊的角色帶阿亮先生探索台南巷弄、看老建築、訪問有特色的店家和有趣的人物!
重播:週三 09:00-10:00 15:00-16:00
   週一 00:30-01:30 09:00-10:00
   週日 06:00-07:00

2017/10/20

台南を救った宣教師トマス・バークレー紀念劇



 台湾におけるイングランド長老教会発展の基礎を築いたスコットランド人の宣教師トマス・バークレー(1849-1935)。1895年、下関条約により台湾が清朝から日本に割譲された後も抵抗を続けていた「黑旗軍」、その最後の拠点であった台南まで日本軍が迫っていた。黑旗軍のリーダーであった劉永福はすでに逃亡していた。翌日には攻撃が計画されていた10月20日の晩、バークレーとファーガソン牧師の二人が、台南の有力者たちの嘆願状をたずさえ徒歩で日本軍の本営へ出向き、指揮官乃木希典と交渉の末、無血入城を実現させた。バークレーについて最も知られているこのエピソードが、122年目の今日バークレー紀念公園にて、台南神学院の人々が中心となって再演されました。

  參加「臺南和平紀念‧重演消逝記憶」活動,在台南巴克禮紀念公園重演1895年10月20日晚上到21日清晨發生的故事,英國宣教師巴克禮(Thomas Barclay)和宋忠堅(Duncan Ferguson)帶著百位台南仕紳簽署的委託書,暗夜中從府城徒步到二層行(嘉南藥理大學附近)的日軍軍營會見乃木希典將軍,讓乃木承諾和平進城。

2017/10/05

埔里の木生昆虫博物館

 南投県埔里の木生昆虫博物館にて。1993年にぼくは父とここを訪ね、妻も同年訪ねたことがありました。(生きている)虫を観察しているときが一番ほっとする時間。将来は森や野原で虫を探す日々を送りたいものです。

  埔里木生昆蟲博物館。1993年我父親帶我來台灣旅遊時來過一次,同年小時候的太太也跟家人有來過,時隔24年,使我們想起那懷念的往事。觀察(活著的)昆蟲會讓內心平靜,每天到森林或原野裡尋找昆蟲朋友們,是我理想的生活。





2017/09/20

阿亮さんと台南散歩

 
  與阿亮先生遊步台南,改天三立電視台《在台灣的故事》裡會播出。阿亮先生很親切又很有幽默,到處都會有人向他打招呼、要跟他合照、甚至在巷弄裡一位阿麼拿一箱文旦來要送給他。

 台湾のタレント、阿亮さんと台南を散歩。親切でユーモアがありどこに行ってもファンから声をかけられたり写真を求められたりする阿亮さん、ある生活感溢れる路地裏で、お婆さんからダンボール一箱の文旦を送られたりもしていました。

2017/09/17

コラム「台湾に今も流れる昭和歌謡」

 nippon.comにてコラム「台湾に今も流れる昭和歌謡」を執筆させていただきました。公園での演歌を愛好するお年寄りの皆さんとの出会いから 考えたことを書いています。同サイトには他にも多数の台湾について書かれた良質なコラムがありますので、ぜひご覧ください。

  寫了一篇專欄「紅到臺灣的日本昭和歌謠」,考察著台灣長輩為什麼那麼愛唱日本老歌?nippon.com裡有很多從有趣的觀點研究日本台灣社會的專欄,推薦閱讀。


日本語:http://www.nippon.com/ja/column/g00427/
中文:http://www.nippon.com/hk/column/g00427/

2017/09/08

謝銘祐氏と麺包車楽団

 台湾で最も権威ある音楽賞である金曲獎の台湾語部門を二度も受賞した台南の歌手・謝銘祐氏。謝氏が率いるバンド麺包車楽団(麺包は食べ物のパン、麺包車 は車のバンの意味)は結成以来十数年間たびたび老人ホームや養護施設、病院などへ出向いてチャリティーライブを行っている。今までに開いたライブは 1000回以上。主に「思慕的人」や「望春風」「月夜愁」など台湾語の民謡や昔の流行歌を歌っている。時には全ての観客がベッドに寝たきりの人たちで、拍 手さえもできないが、バンドメンバーは演奏を終えるたびに「無音の拍手」を聞き取る。
 無音の拍手とは? それは時には喜びに満ちたまなざしであり、時には一筋の涙である。ある時のライブで出会った一人の女性は40歳で、2歳のときに不慮の事故から知力障害を抱えるようになった。麺包車楽団は過去に童謡を歌ったことがなかったが、謝氏はここで歌わなければと考え、「造飛機」という童謡を歌ったところ、それまで特に反応のな かった彼女が突然笑顔を見せた。メンバーは涙に濡れながら演奏を続けた。また老人ホームでライブをすると、終わってからも入居しているお爺さんお婆さんた ちはなかなかメンバーたちを帰らせてくれない。次に彼らが来てくれるのは何ヶ月も後だと知っているから。「“想要”(欲する事)と“需要”(必要とする 事)は違う。おおぜいの人たちが我々を必要としている」と謝氏は言う。
 そんなわけで麺包車楽団は毎週2箇所から6箇所の施設を訪れてチャリティーライブをしている。台南市を中心に、高雄や嘉義、雲林などの遠方へ出向くこと もある。メンバーたちは皆それぞれ仕事を持っている。バンド活動のために自由に使えるはずの時間をどれだけ犠牲にしていることか。「音楽は一種の伝染病」 とも謝氏は言う。麺包車楽団のメンバーはとんでもない重病人揃いだ。

  金曲獎台語歌王謝銘祐老師率領的麵包車樂團常常到養老院、護理之家或醫療院義唱已十幾年,辦過演唱會已超過一千場次,有時候觀眾都躺在床上,連拍手也沒辦法,但是團員們彈唱思慕的人、望春風、月夜愁等等台語歌曲給他們聽之後,團員們都會聽到「沒有聲音的掌聲」。
  沒有聲音的掌聲是什麼?有時候它只是一個歡喜的眼神,或許是一滴眼淚。有一次一位觀眾,她40歲,2歲時不幸的事故導致智力障礙,麵包車樂團雖沒有唱過兒歌,但是謝老師覺得一定要,於是開始唱「造飛機」,之前都沒有什麼反應的她,一聽到這首歌就笑起來,團員一邊哭著一邊彈奏。或許養老院的阿公阿嬤們,演唱會結束也一直不讓他們離開,因為要等到幾個月後他們才能再來唱歌給他們聽。謝老師說:想要跟需要不一樣,覺得很多人需要我們。
  因此麵包車樂團幾乎每個禮拜都排2~6場義唱活動,以台南市為主,也有時候到高雄、嘉義或雲林等外縣市。團員們都有自己的工作,當團員要犧牲多少自己的時間?謝老師說:音樂是一種感染病。我想他們都是音樂的重病人!

9/17 pm1630~1830 小南吼之開臺天后宮(臺南市安平區國勝路33號)
10/7 pm1624~    南吼音樂季(安平札哈木原住民公園)

2017/08/15

nippon.comにコラムを掲載

 日本の情報を多言語で発信するサイト「nippon.com」にコラムを寄稿させていただきました。台南の公園で毎朝日本の演歌を歌っているお年寄りたちと知り合った出来事から、台湾における昭和期の歌謡曲の受容について考察しています。中国語先行公開で、後日日本語も公開される予定です。
 編集の野嶋剛さん、高橋郁文さん、インタビューにご協力くださった馬場克樹さん、ありがとうございました。

  在多語種網站「nippon.com日本網」上刊登了我寫的一篇專欄《紅到臺灣的日本「昭和歌謠」》。大家有空請看看。

http://www.nippon.com/hk/column/g00427/

2017/08/05

「もっと、いっぱい台南を見て2017」


大阪中央公会堂で開催中の台南観光プロモーションイベント、今日は台南観光親善大使の一青妙さん、美術修復師蔡舜任さん、カメラマン熊谷俊之さん、カメラマンで民宿「屎溝墘客廳」オーナーの蔡宗昇さんの講演。私も蔡宗昇さんの講演でスクリーン越しに登場させてもらいました。

明日のプログラムは企画展示「Feel Tainan」、特別展「愛の九マス」推薦物品展示会、紅椅頭(台南の大衆食堂によく置いてある赤いスツール)プレゼント等々、関西圏の皆様ぜひ足をお運びください。

撮影:游智維氏

https://www.facebook.com/events/109871979665432/

2017/08/04

少年野球ワールドカップ台湾vsアメリカ

 少年野球のワールドカップ「WBSC U-12」が今年の7月28日から8月6日まで台南の三つの野球場で開催されている。8月3日の夜、過去2大会連続優勝している強豪アメリカ対中華台北こと台湾の試合を観に行った。
 アメリカチームの選手達は小学生離れした体格で、ピッチャーも120キロ台半ばの球をぼんぼん放りこんでいる。アメリカ側観客席は人数こそ少ないものの声援は台湾側に負けていない。台湾先攻、光り輝く大空高く…とぼくが小学生の頃に歌っていた西武時代の清原の応援歌を応援団長がラーラーラ、ララーラーラ…とアカペラで歌っている。初回二番バッターと四番バッターがホームラン!
 盛り上がる内野スタンドを遠目に、ぼくはガラガラの外野スタンドでのんびり観戦、夜空を切り裂く稲妻、鳴り止まぬ雷、轟音を立てて上空を通過する戦闘機(空軍基地が近くにあるため)、照明塔の下を飛び交うコウモリの群れ、と何やら胸騒ぎのする気配の中、3ランホームランに満塁ホームランと台湾チームの快音は止まらず、途中雨による中断を挟み夜9時半、やっと5回が終了した時点でなんと台湾のコールド勝ち!  テレビ中継もされていたそうで、この夜台湾中がどれほど沸いたことだろう。
 蒸し暑い夏の夜に広々とした球場で風にあたりながら時にドリンクでも飲みつつ大好きなスポーツの試合展開に一喜一憂するのは、ぼくが記憶している子供時代の幸せな情景の一つで、いくつになってもやっぱりいいものだ。

中華台北 2 0 1 7 6 ○16
アメリカ 0 2 0 0 0 ●2




2017/08/03

8月5日-6日、大阪中央公会堂にて台南PRイベント

 毎年配布資料や関連記事の翻訳を手がけさせていただいている台南紅椅頭(アンイータウ)観光倶楽部の台南PRイベント、今年も8月5日と6日に大阪中央公会堂で開催されます。台南のごくありふれた日常中の美を探究する展示と講演は異なるライフスタイルの提案、南への誘い。関西圏の皆様、ぜひご参加ください。

 (以下引用)
第3回 台湾台南観光PRイベント
もっと、いっぱい台南を見て!2017 講座と展示
開催日程|2017.08.05 (土)-08.06 (日)
会場|大阪市中央公会堂 中集会室
住所|大阪市北区中之島1丁目1番27号
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✦台南講座
日時|8月5日 (土)
時間|14:00-16:30
░ 参加無料、申し込み不要
(13時より受付開始、講演会当日午後1時より公会堂南側にある東入り口にて整理券を配布致します)
講師|
❍台南の味
一青妙|台南観光親善大使
❍台南の風景
熊谷俊之|台湾在住20年のカメラマン
❍台南の小径の情景
蔡宗昇|民宿屎溝墘客廳主人、カメラマン
❍台南の古廟の美術修復についての詳解
蔡舜任|国際文物修復師
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✦台南展示
日時|8月6日 (日)
時間|10:00-16:00
✹企画展示「Feel Tainan」
おいしい食べ物、温かい人情味、それが私たちの心にある台南の印象です。これらの他にも、更に心を込めて探ってみれば、貴方はきっとより多くの愛すべき点 を見つけ出されることでしょう。「Feel Tainan」展示コーナーを一回りすれば、台南の新たな一面が体験できます。
✹特別展「愛の九マス」推薦物品展示会
参加者:ヤマサキタツヤ、ヤマサキハナコ、柳沢小実、山本英直、王時思、李翔(差差)、蔡舜任、謝文侃
✹紅椅頭をお持ち帰り!
イベントのクライマックスとして毎年恒例となった「紅椅頭プレゼントタイム」、今年も8月6日の展示期間中に行います!詳細はfacebook【アンイー タウ観光倶楽部】ファンページからご確認ください。今年はちょっと変わった紅椅頭が登場します。皆で彼らを家に連れて帰ってあげてください。お楽しみに!
☻台南市民より愛をこめて
大勢の台南市民の皆さんが絵の具で台南にまつわる様々な絵を描いてくれた紙灯籠が、初めて大阪で展示されます。またイラストレーター林思駿氏、書道家何景 窗氏、台湾語詩人で茶人でもある葉東泰氏など台南で活躍するアーティストの共同制作による台南市街の風景を表した舞台幕も設置され、両作品が大阪中央公会 堂に明るい灯をともします。
主催|台南市政府觀光旅遊局
執行|蚯蚓整合文化有限公司

2017/06/10

看見台湾(天空からの招待状)

 圧倒的な空撮で台湾の絶景と自然破壊の様相を描き出したドキュメンタリー映画『看見台湾』(邦題『天空からの招待状』)の監督、齊柏林氏が撮影中に帰らぬ人となりました。日本やマレーシアやニュージーランドや海底も視野に入れた『看見台湾2』の撮影計画を発表してからわずか二日目に。哀悼。
 日本でも今、『天空からの招待状』のDVDが購入できます。太平洋の真珠といわれる台湾の自然美が凝縮された名作です。

2017/06/08

大愛電視台「在台灣站起」に出演

 台湾のテレビ局「大愛電視台」で6月7日に放送された「在台灣站起」(台湾で立ち上がる)という番組に、私と友人の大西さんが出演しました。主に台湾で暮らす外国人を特集するドキュメンタリー番組です。撮影は昨年5月、四日間かけて撮影しました。朝五時からつゆを作る様子を撮ったり、明るいアメリカ人のナビゲーター、アンドリュー氏と一緒に蕎麦を打ったり、大西さんと台湾語の歌を歌ったり。Youtubeでももう観られますので、ぜひご覧ください。
https://youtu.be/FDtnRI6l66c

2017/05/16

『ママ、ごはんまだ?』

 あなたにとっての「お袋の味」は何かと聞かれて、ミートソースパスタと答える人も、トムヤンクンと答える人も、焼き魚にお新香に味噌汁と答える人もいる でしょう。日本人の母を持つ一青妙さんの答えはしかし豚足、肉ちまき、大根もち。台湾の大家族の元に嫁ぎ、近所のおばさんに台湾料理の作り方を習ったりし ながら台湾の生活に馴染むべく努力を重ねたお母さん。亡くなってからおよそ二十年後、一青妙さんが実家でふと見つけた一冊のノートは当時お母さんが料理を 習いながらメモしたレシピ集でした。そうしてかの有名なフランスの小説のように、このときよりお母様と料理をめぐる数々の記憶が次々に蘇ってきたのでし た。映画『ママ、ごはんまだ?』日本・台湾各地の映画館で上映中です。

   你的「媽媽的味道」是什麼菜? 有的人會回答:番茄醬義大利麵,有的人會回答:冬蔭,有的人會回答:烤魚、漬物、味噌汁......。但有日本母親的作家一青妙的回答可能是:豬腳、肉 粽、蘿蔔糕。因為一青妙母親嫁給台灣大家庭,融入台灣生活,請鄰居阿姨教她做台灣菜。母親過世二十年後,一青妙在老家發現一本筆記本,是當時母親跟著鄰居 阿姨學習料理時寫下來的食譜。好像《追憶似水年華》似的,此時許多回憶從記憶的深層湧出來。《媽媽,晚餐吃什麼?》現在在台灣各城市的電影館上映中。

予告編:https://www.youtube.com/watch?v=oJHFVOPle-8

2017/04/14

有田町からのお客様

 有田焼で知られる佐賀県有田町から「真右ェ門窯」の馬場久和先生と二名の議員さんが台南へご来訪、通訳兼ガイドとして一日同行させていただきました。午 前中にお連れしたのは港町・安平にある1620年代にオランダ人が築いたゼーランディア城、敷地内の博物館には当時東インド会社が売買していたアジア各地 の陶磁器が展示されていて、17世紀の肥前地方の陶磁器などもあり、馬場先生はしげしげと眺めておられました。地元の名物、サバヒースープを食べてから友 人がやっているギャラリー・索卡芸術中心や台南市役所、雑貨カフェCheer for 趣活などを訪ねて交流を深め、夜は私の蕎麦屋に来て下さって乾杯。オランダ時代から400年を経た今日、アートを通して新たに台南と有田の間につながりが 出来ていったら面白くなることでしょう。

  以「有田燒」的產地著名的九州佐賀縣有田町,雖然人口只有兩萬多的小鎮,擁有數不盡的陶窯,其中特別有名的「真右ェ門窯」新生代負責人馬場久和先生與兩位町議員來到台南,我與他們一日同行,早上帶他們去安平古堡,旁邊的博物館裡展示幾個17世紀的有田燒,是當時東印度公司跟日本買的舶來品,還有一些東南亞和中國的陶瓷品,馬場先生很認真地觀察。吃虱目魚湯之後拜訪索卡藝術中心、台南市政府國際關係處、Cheer for 趣活等等。有田町有很多老房子,也有連續114年每年舉辦的市集(4/29~5/5),希望從荷蘭時代時隔四百年的現代,台南與有田町能建立友好關係。




2017/04/10

台湾人三線奏者ケンユー氏



 2011年2月、当時明治の大学院生だったぼくは冬休みに台湾を旅する道中、台中にあるケンユーさんの三線店を訪れた。ケンユーさんはかつて沖縄で三線製作を学び、その後三線ショップを開き、台湾の人たちに沖縄音楽を知ってもらうため、ライブに三線レッスンにと多忙な日々を送っていた。
 その後ぼくは台南で蕎麦屋を始め、彼は音楽活動を続ける一方、台中で手作りスイーツの店「丸Maruまる冰菓子」をオープンした。
 皆さん、台中へ行かれる機会があればぜひお立ち寄りください。(写真でぼくが手にしているのはケンユーさん製作の三線)

  2011年2月,當時在東京唸書的我利用寒假去台灣,旅途在台中找Kenyu(曾健裕)老師,買了一把他製作的三線琴。
  Kenyu老師曾經在沖繩學習製作三線,後來在台中開了一間三線店,也有表演,也有開課,為了讓台灣人知道沖繩音樂的魅力很努力。
  後來我在台南開蕎麥麵店,Kenyu老師從事音樂活動的同時也開了一間手工甜點店「丸Maruまる冰菓子」。
  期待下次去台中品嚐Kenyu老師的另一個手藝!(照片中我拿著的是Kenyu老師製作的三線)

2017/04/04

結婚一周年

 今日4月3日は結婚一周年。蕎麦屋の開店準備から今に至るまで、365日20数時間働きづめの暮らし。かつて僕の夢を叶えてくれた君はその後もずっと自 分を犠牲にして、大きなプレッシャーや悩みを背負いながら、日々膨大な仕事に明け暮れている。普段滅多に口に出さないけれど、心の底から感謝しています。 身体にだけは気をつけて、これからも共に歩んでいきましょう。

  與你結為夫妻滿一年了,謝謝你願意陷入火坑,就是跟我365天20幾小時拼命工作的生活。你曾經讓我的夢想成真,至今都犧牲自己,為我辛辛苦苦做許多事情,承擔著很大的壓力和煩惱。通常我很少講出來,但在心裡一直抱著感恩的心。要好好保重身體,以後也繼續一起加油!

2017/03/05

野嶋剛さん新・洞蕎麦へ

 二年前、ぼくがまだ日本語の塾で働いていた時期に週刊誌『AERA』の海外で働く日本人特集で「そば打ち修行中」と題して自分の足跡と夢を取り上げてくださった作家の野嶋剛さん。今日は中国語の新刊『台灣十年大變局』(聯經出版)をめぐる連続トークイベントのため台南へ来られ、タイトなスケジュールのなか洞蕎麦にも足を運ばれランチを召し上がっていってくださいました。おりしも店内はほぼ満席で、三線で歌も唄ったりし、当時の夢が今も順調に育っている様子をご覧いただけて幸いでした。午後は妻とトークイベントに参加し、その後近くのカフェでお話もお聞きし、読むことと書くことに改めて取り組んでみたいと思い始めた矢先に、非常に大きな刺激をいただいた次第です。
 日本、台湾、中国で次々に著作を出され、広い視野と細かな分析で読者に台湾及び東アジアの過去と今への理解を深めさせてくれる野嶋さん。自分も氏のバイタリティの100分の1でも日々ひねり出していこうと思います。

  兩年前,我還在日語補習班工作的時候,作家野島剛先生在日本著名週刊雜誌『AERA』的「在海外工作的日本人」特集裡寫出我的足跡及夢想,那篇文章的題名為「手作蕎麥麵修行中」。今天野島先生為了參加他的新書《台灣十年大變局》(聯經出版)分享座談會來台南,活動前特意來到洞蕎麥用餐,非常感激。他來的時候剛好店裡幾乎滿座,我彈三線唱歌,很高興能夠讓野島先生看到我當時的夢想現在還蠻順利成長中的樣子。下午跟太太一起參加新書分享會,然後在附近的咖啡廳聊天。幾天前開始想以後要認真看書及寫作的我,剛好今天聽他說期待看我的文章,是個很大的動機。
  野島先生在日本、台灣及中國陸續出書,著作有《最後的帝國軍人:蔣介石與白團 》《故宮90話》《銀幕上的新台灣》《被誤解的日本人 》等等,用很細微又寬廣的視野,帶領讀者透過閱讀他的書更深度了解台灣及東亞的過去與現在。期許自己也能天天得到他100分之1的能量。


2017/03/04

今日から台湾生活六年目

 2012年3月4日に台湾に移住して、今日で丸五年。今までに家族や友人を始め、何百何千という人たちのお世話になってきた。心より感謝です。さて五年前のぼくには台湾で目にするもの耳にすること全てが新鮮で好奇心を刺激されていたが、今そんな興奮を覚えることは滅多になくなってしまったし、日々仕事に体力と時間を磨り減らされて未知との接触を希求する心がずいぶんしおれてしまっていた。
 暖かい春風が吹き始めた今、気分一新、台湾の注目すべき事柄を探し求めることをもう一度始めたいと思う。読み、書き、聴き、歩く事を通して。

 2012年3月4日從東京搬來台南,今天剛好是滿五年。過去受到家人們、朋友們以及幾百幾千人的照顧,向所有曾經有跟我接觸的人表示感謝。五年前的我,走在這片異鄉裡,每次看到某個東西或聽到某個事情都感到很新奇,被刺激好奇心,但是現在的我就很少感受那個感覺了,而且天天被工作磨減體力和時間,積極希求接觸未知的心也相當蔫了。
 今天,溫暖的春風開始吹起,我想從今天開始,使自己的心態一新,再一次開始探究台灣,透過看書、寫文、聽話及走路。

2017/02/26

塾の仲間と

 早稲田日本語塾で働いた二年間に数多くの友人ができた。塾をやめてから二年経つ今もよく当時の学生たちが蕎麦を食べにきてくれる。彼らの成長した顔を見て、シンプルな日本語でおしゃべりするのがとても嬉しい。
 以前の同僚の田原先生が来月日本へ戻られることになり、今日当時の学生たち数人と店に来てくださった。ささやかなクラス会、尽きない話。
 人生の風景は絶えず変化していく。人と別れては人に出逢う。一つの終わりは一つの始まり。過去の悲喜こもごもを背負いながら、足は踏み出すことを止めない。行く先に何があるのか誰も知らないけれど、楽しむ勇気を持っていたい。

  曾經在早稻田補習班工作兩年,交許多朋友,已經離開兩年了,現在還常常有當時的學生來洞蕎麥用餐,很高興看到他們及用日語聊天。
  之前的同事田原老師,不久要離開台灣了,今天舉辦小小的同學會,大家都有聊不完的話。
  人生是不斷的變化,離別他又遇見她,一個結束是一種新的開始,背著過去的悲喜哀樂,兩隻腳總是往明天走,雖然沒有人知道未來會遇到什麼,但希望我們可以擁有一顆遇到任何事情都能享受的勇氣。

2017/02/19

台南にモノレールができる?

 「慢活」(スローライフ)の町とよく謳われる台南で、早ければ来年にもモノレール建設工事が始まるそう。これだけの規模の町に近距離移動用の電車が走るのは何もおかしくないし、移動手段が限られている若者やお年寄りや身体の不自由な人にとっては必要でもある。
 ただ、もし五年前にモノレールがあったら、ぼくはこの町に来なかったろう。
 三十年前、四十年前のこの町の姿を知っている老台南人(地元の年長者)にとって、ここ数年の急激な「発展」ぶり、どんどんビルや大きな建物が建ち、むかしながらの風景は消えるか商業化の道を突き進むかの二局にわかれ、なじみの場所や店や人が減っていく一方という状況は、果たして?
 台南の「慢活」はますます感じ取られづらくなっている。それを探るには、目に見える風景よりも、老台南人の心に注目するべきだ。

(画像は台南モノレールのイメージ図)

2017/01/12

開幕から二週間

リニューアルオープンからあっという間に二週間。夫婦ともに時間と労力の一切を店の事に投じています。優秀なスタッフを三人雇い、平常時の仕事の流れはだいぶ掴めてきました。11日は私が台湾で一番お世話になっている蔡さんの忘年会(旧正月前なので忘年会)を店で行い、35名の方にコース料理を振る舞いました。内容は次のとおり。

揚げ蕎麦の揚げ湯圓(紅白団子)添え
水菜サラダ
巨大海老天冷やし蕎麦
大西屋カレー
緑茶寒天
季節のフルーツ(メロンのブドウ添え)

湯圓(タンユエン)は形が丸いことから「円満」を表し、年の瀬に食べて一年の円満な締めくくりを祝います。