2021/02/12

台湾水牛のルーツ

牛年元旦,向台灣水牛敬一杯!

うし年の元日にあたり、台湾の水牛に敬意を表して。

“(17世紀荷治時期)荷蘭人決定教導福爾摩沙人種植水稻,而黃牛力氣小,又有些怕水。倪但理(Daniel Gravius)牧師在巴達維亞(現印尼雅加達)住過,覺得那裡的水牛力氣大,又喜歡在水中打滾,如果要教福爾摩沙人種水稻,水牛比黃牛的效率好多了,於是向公司無息貸款了一大筆錢,引進一百多隻水牛,送到他管轄的蕭壠社去養殖。”(陳耀昌《福爾摩沙三族記》)

“(17世紀のオランダによる台湾統治期)オランダ人がフォルモサ人(台湾原住民)に水田による稲作を教えることを決めたが、黄牛は力が弱く、水を恐がるために不向きだった。ダニエル・グラヴィウス牧師はかつてバタヴィア(現インドネシアのジャカルタ)に住んでいたことがあり、現地の水牛の力が強く、水の中で転がるのを好むことを知っていたので、もしもフォルモサ人に水稲栽培を教えるとしたら、水牛のほうがずっと効率がいいと考えた。そこで東インド会社に掛け合い、まとまった金を無利子で借りて百頭あまりの水牛を購入し、自身が管轄する蕭壠社(現台南市郊外)に送って繁殖させた。”(陳耀昌『フォルモサ三族記』)

 



2021/01/24

『フォルモサ三族記』が文化部の補助金計画に入選

_感謝感激! 陳耀昌氏の歴史小説『フォルモサ三族記』が、中華民国文化部の「翻訳出版補助計画」に入選しました。
 昨年陳先生からご依頼を受けて邦訳に着手し、同時に日本の出版社を探しました。神保町の東方書店さんが前向きに検討してくださいましたが、このプロジェクトの助成金を得ることが条件となっていました。昨年10月に申請し、いても立ってもいられない心地で4ヶ月待ちつづけ、ついに! これで安心して翻訳を進められます。知恵や力をお貸しくださった皆様、誠にありがとうございました。

  謝天謝地!陳耀昌醫師所寫的歷史小說《福爾摩沙三族記》入圍了「文化部翻譯出版補助計畫」獲獎名單!
  去年我受陳醫師的委託,開始進行日譯,同時找日本出版社。有一間東方書店出版社有意,但必須得到這個計畫的補助金。去年10月申請,坐立不安地等了4個月,終於! 可以放心了。也非常感謝幫助我們的各位!

発表ページ:https://is.gd/PPOJZH



2021/01/09

コラム「台湾人と牛肉——日本のすき焼きをめぐる台湾牛肉食文化伝来史」

  すき焼きを中心に、ステーキや牛肉麺など、台湾人の牛肉食について書いたnippon.comのコラム、本日日本語版が公開されました。

 昔の日本と同様、台湾でも長く牛肉を食べるのはタブーで、今でも食べない人が多いのですが、日本統治期の台湾では、1910年の新聞にすき焼き専門店オープンの広告が載っていたり、生涯日本語を話さなかった民族運動のリーダー・林献堂が定期的に友人を集めて「鋤焼会」を開いていたり、龍瑛宗の日本語小説「龍舌蘭と月」の中で、田舎の男が「何もないけれど、鶏をしめてすき焼きをやろう」と言って旅人をもてなそうとするシーンがあったりと、それなりにすき焼き(牛肉とは限らない)や牛肉食が普及していました。ぜひご一読ください。

日本語版:
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01013/


  寫了一篇有關壽喜燒(sukiyaki)歷史的專欄。壽喜燒在台灣已有一百多年的歷史。一生不說日語的民族運動領導人林獻堂先生也定期邀請朋友們舉辦「鋤燒會」,作家吳新榮先生愛煮「除菜肉外只用糖、豆油做佐料」的關西風壽喜燒,還有在龍瑛宗先生的小說「龍舌蘭と月」裡,一個貧窮的台灣鄉民也打算宰雞煮壽喜燒來為旅人接風洗塵。

中文版:
https://www.nippon.com/hk/japan-topics/g01013/

2020/11/23

是枝裕和監督、台湾の金馬奨受賞式でのインタビュー

 若い頃台湾の映画監督・侯孝賢の『童年往事』と『恋恋風塵』に感動させられて映画監督を志したという是枝裕和監督。侯孝賢は父親だとも言っていました。本当の父親は台湾生まれのいわゆる湾生。侯監督を前にして語られた言葉に、深く感動し、かつ敬服させられました。

  年輕的時候被侯孝賢的《童年往事》和《戀戀風塵》深深感動,於是決定自己也拍電影的是枝裕和導演,他還說侯孝賢是我的父親。(他真正的父親是在台灣出生)是枝導演在侯導面前講的這些話,令人感動更是敬佩。

https://youtu.be/aqMjgdMhg-o
(インタビューは11分経過辺りから)


2020/11/14

若夏がなれば、心浮かされて

若夏(わかなつぃ)がなれば
心(くくる)浮かされて
玉水におりて
頭(かしら)洗は
——玉城朝薫(1684-1734)

(訳)初夏になれば心は弾み、玉のような水の湧く泉へ行って髪を洗いましょう。

(中譯)
一到仲夏
心裡就會飄然起來
期待到時候去清澈如寶石的泉水
洗個頭

 沖縄では水道のない時代、泉で髪や身体を洗うことはとても心地よい行為だったとか。でも秋から春にかけては水が冷たく、初夏の季節になってやっと入浴に行くことができるので、人々はその日を心待ちにしていたそうです。それはきっと、まるで(特に中華圏の人が)正月を楽しみにするかのように。人類も今、コロナを克服できる日をじっと待ち望んでいます。

  這是一首古老的琉球詩。在沖繩沒有自來水的時代,到泉水洗頭和身體是一個非常舒服的行為。但冬天就不適合,等到仲夏的季節才能開始去洗。所以大家都很期待那個季節,就像期待過年一樣,也像現在全世界的人等待著能克服疫情的一天。

2020/10/25

台湾マラリア史についてのコラム

  nippon.comのコラム、今回のテーマは台湾でかつて猛威をふるっていたマラリアの歴史です。数ヶ月前から台北や台湾南部の潮州、山間の町・六亀などへ取材したり、たくさんの人にご助力いただいて形になりました。

 五里霧中のなかで生態研究のため命がけで原野で蚊を採集した医師たちや、治療薬キニーネの原料となる樹木キナをジャワから移植栽培した人々の苦労をしのぶとともに、それを詳しく記録してくれている台湾の方々に感謝を表したいと思います。

『疫病を乗り越えて:台湾が「最古の感染症」マラリアを克服した道』
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g00967/

專欄『臺灣防疫初衷:克服「最早傳染病」瘧疾的心路歷程』,中文版網址:
https://www.nippon.com/hk/japan-topics/g00967/

2020/09/11

カダヤシを探して

  日本でカダヤシ(蚊絶やし)、台湾で大肚魚(肚は腹の意)と呼ばれている魚を探しに台南郊外の沼沢地へ行ってきました。ボウフラを食べる肉食魚であることから、1911年、マラリア対策の一環としてハワイから船で移入され、途中50匹まで減ってしまったものの、その後繁殖に成功して全国の池や小川に放たれ、野生化しました。
 五十代以上の人の中には、カダヤシを食べた事のある人も多いようです。子供のころお菓子を買えないときにおやつ代わりに食べていたとか。小川のほとりで、大きい缶詰の鉄の蓋を鍋代わりに、お婆さんの台所から持って来たサラダ油と醤油を垂らし、カダヤシを焼いて食べたそうです。映画のような情景ですね。
 さて友人が教えてくれた場所には、ヤドカリやエビはいるものの小魚がおらず、いったんまき餌を買いに町に戻り、餌をまきまき観察するも梨のつぶて。雑草を刈り取っていたおじさんから、近くにある廟のそばでつい二、三年前にカダヤシを捕ってニンニクと一緒に炒めて食べたという話を聞き、該当の場所に移るもやはり見つからず。5、6人の地元住民に聞いても、昔はたくさんいた、カダヤシは美味いが、グッピーとの合いの子は肉が苦くておすすめできないなど、トリビアは得られたものの肝心のどこにいるかはわからずじまい。話さえ通じるならシラサギにも聞いてみたい、きっと一番くわしいのはかれだろうから。
 最終的に、カダヤシを飼っているという友人の家にお邪魔して、撮影させてもらいました。それを魚の専門家にも見せたら、たしかにカダヤシだとのこと。ただしグッピーの血も混じっている可能性もあり。
 いずれにしても、念願の魚にやっと会えて感激しきりです。アドバイスをくださった皆様に感謝。









  昨天po了尋找「大肚魚」的事後,受到許多朋友們的建議或分享故事。
  在屏東長大的林老師說:小時候沒有零用錢,就拿著牛奶罐的鐵蓋子當做煎鍋,去阿嬤的廚房A一些沙拉油及醬油,在小圳溝邊煎大肚魚,再加醬油做成紅燒大肚魚,很香又很好吃。
  1911年為了抑制瘧蚊,從夏威夷坐船來到台灣的大肚魚,原來之後成為許多人的童年往事,如今卻變成罕見的魚。
  今天早上8點多,到了四草魚塭裡。在當地朋友告訴我的水池中,我看見寄居蟹、小蝦子或較大型的魚,卻都沒有小魚的蹤影。
  太太建議撒飼料,所以先撤退去安平釣具店買一包飼料,老闆建議去安平小炮台旁的水池看看,還是沒有,再回到四草,正在割草的大哥告訴我們大眾廟附近比較多,他才兩三年前在那邊捕了一些大肚魚,跟蒜頭一起炒。
  然後到了大眾廟附近的水池,還是一直找不到。問過五,六位當地人,他們都說以前很多,味道不錯,甚至告訴我配孔雀魚的雜種味道很苦,純的大肚魚才好吃。也想問問魚塭裡的白鷺,可能最熟悉的是牠們吧!
  但是我很幸運,一位朋友告訴我她有養好像大肚魚的小魚,到了傍晚,我拜訪她府上,然後拍了照片,傳送給魚的專家請求識別。結果,這幾隻小魚確實是大肚魚! 不過有可能也有孔雀魚的血統。
  反正終於能夠見到大肚魚的面目,我高興極了! 有許多朋友們給我建議,才能讓我見到牠,以及長知識。衷心感謝!