2020/02/28

台湾の賢明なコロナウイルス対策

 「中国・香港・マカオからの入国禁止」「中国からの帰国者の隔離措置」「マスクの海外発送禁止(全ての国が対象、一枚たりともダメで違反者には罰金)」「マスク配給制(薬局で健康保険証を提示することで、一人が一週間につき2枚を安価で買える)」「マスク等の高額転売者に対する罰則」「マスク・アルコール量産体制の迅速な整備」「学校の冬休み(春節連休)二週間延長(加えて、家族も二週間まで仕事を休める)」「日本円にして2200億円の予算投入」など、1月から先手先手を打ってきた蔡英文さん率いる台湾と、後手後手に回る日本、見事に明暗の分かれたコロナウイルスへの対応。
 人口約2350万人の台湾で、早ければ3月半ばには、日に1千万枚のマスクが生産可能になるとか。また台南の大きな酒造所をフル稼働させて、酒瓶に詰められた75%アルコール消毒液を日に12万本生産している。量産体制が整ったら、余剰分を外国にも回せるようになるかもしれない。マスクの海外発送厳禁令は当分(短くとも4月末まで)続き、故国に家族や大切な友人のいる在台外国人にとっては心苦しいだろうけれど、まっとうな措置だ。
 「石橋を叩いて渡る」のと「危ない橋を渡る」のと、橋にさしかかった時どちらをとるべきだったのか、明らかになった時僕らはもう橋の上にいて、足元はぐらついている。こうなったら抜き足差し足で進んでいくしかないだろう。