旗山・美濃行
長らく注目している客家歌手、林生祥氏が故郷・美濃の母校の講堂で開く歌手生活20周年コンサートを聴くため、台南から東へ車で一時間ほどの距離にある旗山・美濃へ。台南に住んでいる旗山の名物ジェラート店・小露吃のご夫妻に連れて行っていただき、朝九時に旗山に到着、老街と呼ばれる趣きある通りを散歩、麺類の卸売りをしている店をのぞくと、店のおかみさんが私をテレビで見たことがあるという。昼には友人のカフェ・咕便所コーヒーでカレーとコーヒーをいただき、小露吃でジェラートを食べて、旗山の市街地にある山、鼓山公園を散歩。台湾最大の孔子廟から街と山々が眺望できる。その後橋を渡って6km離れた美濃へ歩いていく。ここまで道端で友人の連偉志さんに三回も出くわした。
サンダルで炎天下を6時間を歩き続けて足がだるくなり、美濃図書館で休憩がてら美濃の写真集を読む。女性たちが子供からお年寄りまで川で洗濯をしている光景や畑仕事の後、水路に横たわって休憩している水牛の背中にお百姓さんが水をかけてやっている光景、土レンガの古民家、タバコの葉の収獲、かつて美濃に2000棟もあったという煙樓と呼ばれるタバコの葉を干すための建物などの写真に心を打たれる。黄昏どきに川のほとりを散歩して、夜に美濃中学の講堂で開かれた林生祥氏歌手活動20周年コンサートへ。過去にリリースしてきた12枚のアルバム全てから選曲。長年活動を共にしてきたギター担当大竹研氏、ベース担当早川徹氏、ドラム担当福島紀明氏、そして特別ゲストとして三線マイスターの平安隆氏が登場、林氏も三線を弾いて、安里屋ユンタから始まり林氏とのコラボ曲「種樹」、唐船どーいでカチャーシー。林氏の娘さんやお母様も歌を披露されて、温かく楽しく大盛り上がりの夜でした。土曜日に外出させてくれた妻と車で美濃まで連れて行ってくれた旗山の名物ジェラート店・小露吃のご夫婦に感謝です。